NYCで今大注目の2軒のデザート・ショップ、ゴン・ガン & リーゼ
Published on 2/16/2022
パティシエはそもそもアジア人シェフが多いカテゴリーですが、
美観へのこだわりや、時に芸術的と言える細かいディテール、控えめな甘さや
微妙なフレーバーのコンビネーション、様々なテクスチャーは繊細なアジア人シェフの持ち味の生かし所。
ここにご紹介するゴン・ガン & リーゼは、共に韓国人パティシエがオープンした 今NYCで最も話題のデザート・ショップ。
それぞれに 味はもちろんのこと、視覚的なこだわり、ストアのコンセプト、ソーシャル・メディアでの抜群のアピール等、
話題になるべくして話題になっている存在。
ここではその見目麗しいペストリーと共に2軒の魅力をご紹介します。
Gong Gan / ゴン・ガン
ゴン・ガンは2023年2月初旬にNYのクイーンズ、フラッシングにオープンしたばかりの ヒップなデザート・カフェ。
既にその奇想天外とも言えるルックスのペストリーでパブリシティを獲得しているのゴン・ガンですが、
同店のパティシエのアナ・キムは元3つ星レストラン、パー・セでパティシエを務めた経歴の持ち主。
パトナーのBJ キムはファッション・デイナーで、同じくパートナーのジュン・クワンは韓国とニュージャージーでカフェのオープニングを手掛けた人物。
韓国のバックグラウンドを持つ3人のパートナーが、韓国で流行っているようなデザート・カフェをNYで再現しようと手掛けたのが同店。
ゴン・ガンは 店内にアップビートなミュージックが流れ、シンプルかつモダン、自然光がふんだんに入る2フロア構成の明るい店内で、
朝からペストリーやラテを提供し、夜にはナチュラル・ワインを提供するワイン・バーになるというユニークなスポット。
オープン前から口コミでフラッシングに住むコリアン・アメリカンの間でその噂が広がり、
オープン早々 韓国系の来店客で溢れましたが、彼らがTikTokを中心としたソーシャル・メディアで
ゴン・ガンを紹介したことから、どんどん客層が広がっています。
ゴン・ガンのウリは 見た目にも面白く インスタグラマブルなケーキの数々。 中でもおとぎの国のキノコをあしらったようなアールグレー・チーズケーキは
細かい芸術的なディテールとクリーミーなテクスチャーが見事な1品。それと共に人気の鮮やかなブルーのケーキは、内側がチョコレート・スポンジで、そこからチョコレート・クリームが流れ出るモルテン・ケーキ。
店内は韓国語と英語の説明と共にディスプレーされた 実物メニューを見ながら、カウンターでオーダーするカフェテリア・スタイル。
朝昼を問わず人気なのが、様々なトッピングとスタッフィングを施したクロワッサンで、
ペストリー・シェフの真価が問われるクロワッサンは ゴン・ガンのシグニチャー・メニュー。
ペストリー以外にもサラダやサンドウィッチもメニューに加えていて、
夜にワインと一緒に楽しめるようになっています。
オーナー3人は、当初 ブルックリンへの出店を考えていたとのことですが、ブルックリンにはナチュラル・ワインをサービングするカフェはいくらでもあることから、
未だそうした業態が無いエリアの初店舗を狙ってフラッシングを選んだとのこと。
フラッシングと言えば、NYメッツの本拠地であるシティ・フィールズ、テニスの全米オープンが行われるビリージーン・キング・テニス・センターがあり、
ラガーディア空港からほど近いエリア。マンハッタンからは地下鉄で少々時間が掛かるロケーションですが、現在再開発が進んでいて、
近い将来カジノやホテル&エンターテイメント・コンプレックスが建設される予定の
将来性があるロケーション。
ケーキ類が15ドルと、近隣のベーカリーに比べてお値段が格段に高いゴン・ガンですが、
その価値が分かるアジアン・コミュニティがフラッシングにあることも大きな武器になっています。
Gong Gan
37-02 Prince St, Queens, NY 11354
インスタグラム : https://www.instagram.com/gonggan.nyc/
Lysee / リーゼ
リーゼは 韓国生まれのパティシエ、ユンジ・リーが、夫でパリ生まれのパティシエ、マシュー・ロブリーと共に2022年6月末に
マンハッタンのフラット・アイアン・ディストリクトにオープンした
ギャラリーのようなペストリー・ショップ。
ネーミングのリーゼは、フランス語のミュージアムであるミューゼとユンジのラストネームを掛け合わせたもの。
ユンジのパティスリーをアートとして捉える世界を、ミュージアムのセッティングでプレゼンテーションするというコンセプトを反映したもの。
そのためケーキ・ブティックも、ミニマリズムでクリーンな空間で 美しいペストリーをまず視覚的に楽しんでから、購入、味わってもらいたいという
意図が伝わるもの。
一見無機質と思われがちなブティック内に並んだペストリーは洗練された美しさのものから、キュートなデザイン、思わず味わってみたいという思わせる
食指を動かすものまで様々。フランスと韓国という異なるバック・グラウンドの2人のシェフがNYという人種の坩堝&世界の中心地で出会ったという
3つの異なるカルチャーの融合を感じさせるラインナップになっています。
リーゼも ゴンガン同様に ベーカリーとしての力量が問われるクロワッサンの生地には並々ならぬこだわりがあり、
特にクイニー・アマンは大人気のアイテムの1つ。スライスしてみると 生地とその間の空気が芸術的なウェイブを見せて、
バターとほんのり甘い香りが漂って、味わう前から美味しいと分かる優秀さ。
シグニチャー・ケーキの1つになっているのはフットボールのようなシェイプのコーンを形どったケーキで、
多くのパブリシティを獲得しているとあって、来店客の多くが真っ先に購入するアイテムです。
他にもフルーツをふんだんに使った美しいタルト、ギフトに最適なキュートな焼き菓子等、一度訪れると何度も戻っては
違うアイテムをトライしたくなるのがリーゼの魅力です。
オープン直後は、ほぼ1時間で殆どのアイテムが完売する大人気。今も人気は健在で、
お値段は一人前のケーキが15ドル前後、ホールで購入すると約125ドル。
お目当てを購入するには11時の開店直後に出掛けることをお薦めします。
Lysee
44 E 21ST ST NY, NY 10010
ウェブサイト : https://www.lyseenyc.com/
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