リッツ・カールトン NoMad内にオープンした
2つのトレンディング・スポット、Zeytinya & Nubeluz
Published on 11/3/2022
2022年7月に今再開発が進むマディソン・スクエア・パーク北側エリア、”NoMad”の ブロードウェイ&28丁目にオープンしたのが リッツ・カールトン NoMad。
マリオット系列の同ホテルは、NYで2軒目、全世界で106軒目のリッツ・カールトン。
セントラル・パーク・サウスに位置するオリジナルのリッツ・カールトンがデザインもコンセプトもオールド・ファッションなのに対して
リッツ・カールトン NoMad は若者が多いヒップなエリアということも手伝って、地上50階のモダンなビルディング。
同じ月にオープンしたアマン・ニューヨークと並んで、
2022年のNYにオープンした目玉ホテルになっているのだった。
ホテルの客室数は250で、宿泊料金は課税前で1泊約1000ドル。アマンNYの3分の1のお値段であるけれど、
リッツ・カールトン NoMadの強みは、1階にトレンディング・レストラン ”Zeytinya/ゼイティンヤ”、最上階のルーフトップにトレンディング・ラウンジ ”Nubeluz / ニューベルズ” を擁していることで、
現在、最もニューヨークらしいナイトアウトが楽しめると言われるのが ゼイティンヤでディナーをしてから、ニューベルズで夜景を見ながらドリンクを楽しむコースなのだった。
ゼイティンヤとニューベルズを手掛けたのは、ミシュラン・スターシェフで、ハドソン・ヤーズ内でもスパニッシュ・カフェテリアを手掛ける ホゼ・アンドレス。
アクティビスト・シェフとしても知られるアンドレスは、ノンプロフィットのワールド・セントラル・キッチンを設立。被災地や
貧困国に出向いては食事を供給する活動を積極的に行っており、ナショナル・ヒューマニティ・メダルを始めとする数々の
栄誉が与えられてきた存在。彼は2015年にワシントンのトランプ・インターナショナル内にハイエンド・スパニッシュ・レストランの出店を依頼されたものの、
トランプ氏の人種差別発言に反発してその契約をキャンセルし、裁判沙汰になったのは有名なエピソード。
やがてトランプ氏の任期終了後に売りに出された同ホテルは、アンドレスが株主であるマイアミの投資ファンド CGIマーチャント・グループが買収。
今はウォルドーフ・アストリアに生まれ変わっており、その中には彼の手掛ける人気レストラン、Bazaar/バザール がオープンしているのだった。
アンドレスはスペイン料理のシェフでありながら、2002年にワシントンD.C.に最初にオープンしたゼイティンヤはトルコ、ギリシャ、レバノン料理の影響を色濃く受けた地中海料理のレストラン。
ニューヨークはその2軒目で、店舗デザインを手掛けたのはノブ、タオといったシアトリカルなデザインで知られるレストランや、ディズニー・クルーズ、エキノックス・ホテル等世界中の商業施設デザインを手掛けて定評がある
ロックウェル・グループ。
天井が高く、広々としたダイニング・ルームは140席のキャパシティ。ブロードウェイと28丁目のコーナーに位置する同店は、
付近を歩くと大きなウィンドウから店内の様子が一望できる作りで、オープン以来、ファッショナブルなニューヨーカーで満席になっている華やかさは
集客効果満点。
ゼイティンヤの存在を知らなかった人も興味をそそられる新たなホット・スポットとしてアピールしているのだった。
ゼイティンヤのフードは前述のように地中海料理で、タパスのように小さ目のポーション。そのためグループ・ダイニングにも、バーに立ち寄ってドリンクと小皿料理をオーダーするにも適したスポット。
ディナーの場合、デザート抜きで1人3〜4皿のオーダーが奨励されているのだった。
またホテル内のレストランとあって朝食、ランチをサーヴィングしているのも魅力。
ゼイティンヤのメニューを手掛けるのはホゼ・アンドレスのシェフ・パートナー、マイケル・コスタとヘッドシェフのホゼ・アヤラティス。
フードだけの評判は賛否両論というのが実情で、ハマスやファラフェルといった典型的な地中海アイテムは、大衆的なレストランでも安価で優秀なものが出て来るNYでは、
同店のレベルはアヴェレージ。
しかしながら、インテリアや雰囲気、客層、サービス等を総合すると、パンデミック前のような華やかなニューヨークのダイニング・シーンが味わえるとあって、
総合評価としては高い得点を獲得していると言えるのだった。
Zaytinya ウェブサイト : https://www.zaytinya.com/location/new-york/
もう1つのスポット、ルーフトップにある Nubeluz / ヌーベルズ は地上50階の高さからニューヨークを270度のパノラマ絶景で眺めながら、ドリンクと小皿料理が楽しめるスポット。
営業時間は午後4時からで、食前酒を楽しむにも適しているのだった。
アウトドア・テラスは僅か数ブロックしか離れていないエンパイア・ステート・ビルディングのダイナミックなビューが望めるとあって、
早くもインスタグラマブルな写真を撮影したいインフルエンサー達に大人気。
インドア・ラウンジは、マーブル・カウンターのバーに座っても、真っ赤なソファー・セットに座っても、絶景が眺められるようにデザインされた大人の空間に仕上がっているのだった。
ちなみにネーミングの”Nubeluz” はスペイン語の ”雲 / Nube” と ”光 / Luz” をくっつけた言葉。
そのネーミングを象徴するようなシグニチャー・カクテルが”フォギー・ヒル”で、これはメスカル、1884グラン・レゼルヴァ・ヴェルモット、アペロールにオレンジとタイムのアロマティック・クラウドを乗せた
独得の味わい。(写真上、右から2番目)
既に”ニューヨークで最もホットなカクテル・バー” に選ばれている同店には多くのラウンジ同様にドレスコードがあり、サンダル履き、ベースボール・キャップ、アスレティック・ウェア、Tシャツ、大きなロゴや過激なメッセージをフィーチャーしたウェア、
過剰な肌の露出などは入店お断りがポリシー。
非常に人気のスポットなので、ドリンクに立ち寄るだけでもウェブサイトから予約を入れることが奨励されているのだった。
この2つのスポット以外に、リッツ・カールトンNomad内には 今年中に The Bazzar by Jose Andres / ザ・バザール・バイ・ホゼ・アンドレス がオープン予定。
これは前述のワシントンDC ウォルドーフ・アストリア内やマイアミ等に多店舗展開しているレストランで、NYは7店舗目。 ホゼ・アンドレスのルーツであるスパニッシュ・フードがトラディショナルとアヴァンギャルドのハイブリッドで展開される
イノベイティブなコンセプト。
アンドレスのレストラン・エンパイアが着々と拡大していることを感じさせているのだった。
Nubeluz ウェブサイト : https://nubeluzbyjose.com/
The Ritz-Carlton NY Nomad ウェブサイト : https://www.ritzcarlton.com/en/hotels/new-york/nomad
The Bazzar by Jose Andres ウェブサイト :https://www.thebazaar.com/
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