Words Related to FOMO…, What Do All These Acronyms Mean?
今やこれだけのバラエティが存在! "FOMO"から始まった
グラつく現代の精神状態を指す”こじつけ造語”の数々

Published on 8/1/2024


つい最近、メディアとソーシャル・メディアで浮上した新語が ”FOGO”(Fear Of Getting Old)、すなわち”歳を取る恐れ”。 ミレニアル世代やジェネレーションZは、年寄り臭く見えるのを避けるために 男性はアンクル・ソックスを履かない傾向にあり、 女性達はちょっとのシワでもボトックスやフィラーを注入、僅かなシミにもレーザー施術を行い、老けたイメージを徹底的に避けていますが、その根源にあるのがFOGO。
2011年から、友人達がソーシャル・メディアでパーティーに出掛ける様子など、自分を抜きにして楽しむ姿をポストするのを見て、”取り残される恐れ=Fear of Missing Out”の略語、 FOGOが盛んに使われるようになって以来、JOMO、FOBO、FOJIなど様々な造語がこじつけ的に生まれてきましたが、 ”Fear of Missing Out”という現象は、マーケティング戦略家のダン・ハーマン博士によって1996年に初めて認識されたもの。 その後、博士はその研究を行い、2000年には”Fear of Missing Out”をこのテーマに学術論文を発表。 ハーマン博士は「取り残される恐怖」が 携帯電話の使用、 テキスト・メッセージ、ソーシャル・メディアを通じて、一般大衆に広まったと指摘。特にソーシャル・メディアによって、一般人のライフスタイルや、参加したイベントが公に記録され、簡単にアクセスできるようになり、 投稿者がネガティブな経験よりも、ポジティブな経験や体験にフォーカスする傾向にあることから、それを見る側の不安、焦り、時に嫉妬やねたみの感情をもたらし、 睡眠障害、心配性やうつ病を現代人にもたらしていること指摘されるようになっています。
FOMOは本来、ソーシャル・メディアに影響される心理を指す言葉ですが、投資のトレンドやファッション・トレンドに乗り遅れることや、 皆が持っているのに自分だけ持っていない劣等感等にも用いられるようになってきましたが、 FOMOから派生した様々な言葉も、当初はソーシャル・メディアを巡る不安や恐れ、劣等感を示す意味から、どんどん広義的な解釈に鳴りつつあるのが現在。 ここではそんなFOMOから広がった、12の造語のバリエーションをご紹介していきます。




FOBO (Fear of Better Options) / より良い選択肢がある場合への恐れ
決断を下そうとした時に、それよりベターな選択肢があるのでは?という気持ちから、選択の間違いを恐れて、 決断力が鈍ってしまう状況。
FOBOは、FOMOと共にアメリカのベンチャーキャピタリストで作家のパトリック・ジェームズ・マクギニスがハーバード・ビジネス・スクールの学生時代に発表した『マクギニスの2つのFO:ハーバード・ビジネス・スクールの社会理論』で 彼が紹介した造語。マクギニスは、FOBOについて「すべてが可能であるように思え、その結果、選択できずに迷ってしまう。忙しく、様々なコネクションが得られる時代の副産物」と説明しているものの、これはハーバード大学のエリートの話。 多くの人々は決め手に欠く 結婚相手や就職先などについて考えたり、高額な服を購入する際に抱く考えです。


ROMO (Reality of Missing Out) / 取り残される現実
パンデミックのロックダウン中に生まれた造語。自分は参加出来なくても、集まったり、楽しんだりするグループがある現実を理解している状態。もしくは分かっていてもどうにもできない状況やそのジレンマ。


MOMO (Mystery Of Missing Out) / 自分が取り残されることを疑う心理
MOMO/モモは、友人がソーシャル・メディアに何も投稿しないことで、逆に自分の知らないところで何かが起こっている、自分を外して皆が楽しんでいるのでは?と案じるパラノイア状態。 その結果、自分が誰から外されているか、何を逃したかを突き止めようとしたり、知人の行動をソーシャル・メディアでチェックするようになる状態。 いかにもインターネットとソーシャル・メディアが生み出した現代の被害妄想意識。


FOMOMO (Fear Of the Mystery Of Missing Out) / 自分が取り残される疑いから来る恐れ
FOMOMO/フォモモは、スマートフォンが故障したり、バッテリーの充電が切れるなどして発生する特殊なFOMOのケース。ソーシャル・メディアで仲間や友人が自分抜きで楽しんでいる様子を見て不安になるのがFOMOですが、 FOMOMOの場合は不安の原因になるのは、自分物理的な理由でソーシャル・メディアにアクセス出来ずにいる間に、自分を取り残す何かが起こっている、自分抜きで皆が盛り上がっている様子を勝手に想像して 不安やジレンマを感じること。すなわち何も見ていなくても、ソーシャル・メディアにアクセス出来ないことで引き起こされる感情。 MOMOにも通じるものがありますが、こちらは疑いよりも恐れる気持が大きくなっています。




BROMO (Bro is Missing Out) / 仲間を取り残されることから守ること
BROMO/ブローモ のBroは、本当の兄弟ではなく、兄弟と呼ぶほど親しい仲間や友人のこと。世情やトレンド、交友関係に疎い仲間が、取り残されることが無いようにプロテクトすること、取り残されたような思いをしないように配慮すること。 もしくは自分自身が友達にプロテクトされること。
BROMOの例としては、友人が 取り残されたような気分を味わうことがに無いように、ナイトアウトの写真、パーティーの写真をソーシャル・メディアに投稿するのを控える配慮など。 しかしながら、BROMOが原因で逆に配慮した友人や仲間に疎ましいと思われてしまうリスクも…。


NEMO (NEarly but not fully Missing Out) / 完全にではないものの、殆ど取り残される状態
NEMO/ネモ は、インターネットやソーシャル・メディアは使用していても、他人のソーシャル・メディアは頻繁にチェックしていない人を指す言葉。 その表現通り完全には取り残されてはいないものの、世の中のトレンドや、人付き合いに合わせて行こうというやる気が無い状態。 マイペースで良いケースと、単なる無気力な場合があります。


SLOMO (Slow to Missing Out) / ゆっくり取り残される状態
SLOMOは スローモーションとひっかけた SLOMO/スローモは、自分が友達のサークルや世の中のトレンドから取り残されているのを、ゆっくり悟ること。 世の中やトレンドをフォローするのに興味が無いケースもあれば、単に感覚的に鈍いケースも…。


FOPO (Fear of Other People's Opinions) / 他人の意見に対する恐れ
FOPO/フォポ は、自分のソーシャル・メディア・ポストやツイート、実生活では自分の意見を言うことで、他人にどう思われるか、炎上するのでは?と恐れる状態。 この気持ちを生活全般で抱くようになると、他人の意見ばかり優先する結果、ストレスを貯める習慣が身についてしまい、内向的になるだけでなく、 精神面でも弱くなることが指摘されています。




JOMO (Joy of Missing Out) / 取り残されるの喜び
JOMO/ジョモ は、友人達や世の中に無理に合わせたり、振り回されることなく、自分のペースで自分のやりたいことをして、幸福や満足を味わっている状況。2004年にブロガーでありソフトウェア会社 GlitchのCEO、アニール・ダッシュが使い始めた造語で、 本来の意味は ソーシャル・メディアやデジタル・デバイスを遮断することで得られる至福。すなわちデジタル・デトックスで得られる平和やストレス・フリーの状態を指す言葉。何かに取り残される、逃すことを不安に感じるよりも、その時を楽しむことで、 自己隔離をするのではなく、喧噪を遮断して、自分自身に充電することと解釈されます。
JOMOのアクティビティとしては、陶芸や編み物、散歩、読書、瞑想等が一般的です。


FOJI (Fear Of Joining In) / 参加することの恐れ
FOJI/フォジは、「ソーシャル・メディアのアカウントを作って、誰もフォローしてくれなかったら」、「フォロワー数が恥ずかしいほど少なかったら」、「投稿ポストに誰も”いいね”をつけてくれなかったら…」というオンライン上の恐れに始まり、「パーティーに出掛けて誰も声をかけてくれなかったら」、「自分以外が皆友達だったら…」、「連絡先を渡しても、連絡してくれなかったら…」と、オンラインやオフラインの参加に際して、様々なネガティブな可能性を恐れる心理。 時に、MOMO(自分の知らないところで、何か楽しい事が起こっているのでは?と疑う心理)の反対語としても捉えられるもの。


FOBIA (Fear of Being Ignored Altogether) / 完全に無視されることの恐れ
FOBIA/フォビアは デジタル時代に生きる1人の人間として、ソーシャル・メディア上に何等かのプレゼンスを持たなければと焦る心理。 ソーシャル・メディア上で評価されることの方が、実生活での評価よりも重要であると考える意識が根底にあると言われるもの。 さほどルックスが良くない友人でもフィルターを掛けたり、メークで自分のアバターのようなソーシャル・メディア・キャラクターを作っている様子などを見て、 自分の乗り遅れや手腕の無さを嘆く気持ちも強いと指摘されています。


YOLO (You Only Live Once) / 人生は一度だけ
YOLO/ヨーローは、人生を楽しむスローガンとして、ミレニアル世代、ジェネレーションZに好まれる言葉。 FOMOと比較すると肯定的な印象を与えるYOLOであるものの、他人の意見や後先のことを考えずに無謀な事をする言い訳にも使われ、 過度に、そして不適切に遣うことで、命を落とすなど 破滅的な結果を招いたインフルエンサーは少なくないのが実情。 無謀なギャンブルや危険なチャレンジなどの追い風にもなるので、危険なスローガンとも見なされています。


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