この秋、一般女性の間でもトレンディングなノーパンツ・ルック、
パンツレスのお陰で久々に人気が高まるアイテムとは?
Published on 09/28/2023
2016年前後から、セレブリティやジェネレーションZの若い層を中心に観られたのが、俗にパンツレス・ルックもしくはノーパンツ・ルックと呼ばれるスタイル。
写真下はそんな初期のノーパンツ・ルックで、ヘイリー・ビーバーやケンドール・ジェナーのような脚の長いモデルを中心に、
ヒップまでをカバーする丈のTシャツ、ジャケット、プルオーバー等のトップを超ミニ感覚で着用するスタイルが中心。
あたかもパンツを履き忘れたように見えることからついたのがノーパンツ・ルックのネーミング。
一過性のトレンドのように思われたこのスタイルながら、進化を遂げてこの秋には若い世代を中心に一般女性も気後れせずに着用するメインストリーム・トレンドになりつつあるのだった。
写真上は、2023年春夏、秋冬シーズンのランウェイからのスナップ。ボッテガ・ヴェネタ、ミュウ・ミュウ、コペルニ等、数えきれないブランドが
手掛けたのがノーパンツ・ルックで、以前のノーパンツ・ルックより更に大胆になっているのは、まるでレオタードを着用しているかのような
脚の付け根までを露出した下着と同じようなシルエットのボトム。
以前のノーパンツ・ルックのようにトップが超ミニのようにヒップをカバーしていないので、いよいよ
アンダー、ウェア、それもブリーフを履いて歩いているように見えるのが最新のノーパンツ・ルック。
写真下一番左、左から2番目はいずれも9月3週目のロンドン・ファッション・ウィーク中に行われたヴォーグ・ワールドのアフター・パーティーでのスナップで、
ミュウミュウのアイテムであるけれど、カーディガンとお揃いのブリーフは、今やヒールと合わせればナイトアウト・ファッション。
デイタイムの足元はローファーやスニーカーで、左から2番目のヘイリー・ビーバーのようにソックスとローファーを合わせるスタイルが
セレブリティやモデル、ファッションのインフルエンサーの間でもてはやされているのだった。
ノーパンツ・トレンドの中でも、今やメインストリームになっているのは、一見下着を着用しているとしか思えないアイテムをボトムにすること。
数年前から世界各地で年に1度、パンツを履かずに下着で地下鉄に乗る ”ノーパンツ・サブウェイ・ライド” というイベントが行われているけれど、
これからメインストリームになるのはまさにそれに参加しているようなスタイル。ちなみに”ノーパンツ・サブウェイ・ライド”はNYが発症で、
ソーシャル・メディアを通じて呼びかけられたイベント。さすがにパンデミック中には禁止されたものの、今やサンタコン(若い世代を中心にサンタクロースの服装で集まって、昼間から飲みまくるイベント)同様に、
NYから世界各地に飛び火したイベントになっているのだった。
そんな”ノーパンツ・サブウェイ・ライド”に参加出来る度胸と自信が備わっているジェネレーションは、下着版ノーパンツ・ルックにも全く抵抗は無し。
とは言ってもブリーフをショートパンツとして着用するコーディネートは1993年にシャネルがランウェイで見せていたスタイル。
ちなみにシャネルのブリーフはドライクリーニング・オンリーなので、下着にするにはあまりに贅沢。
このスタイルをデザインしたのは今は亡きカール・ラガーフェルドであったけれど、シャネルは彼の死後もそのクルーズ・コレクションの度に、
このスタイルに通じるようなノーパンツ・ルックがランウェイに登場。
シャネルのような一流ブランドも手掛けるスタイルとあって、ファッション業界ではノーパンツ・ルックは市民権を獲得して久しいトレンドになっているのだった。
一般女性のノーパンツ・コーディネート
一般女性にはかなりハードルが高いと思われがちなノーパンツ・ルックであるけれど、既に写真上のようにこのトレンドを実生活で取り入れる女性達が
コーディネートをソーシャル・メディアにアップするご時世。
見ての通り、全員がヒップをカバーするジャケットと共に身に着けているのがブラック・ストッキング。
それもマットなストッキングよりも、脚が透けて見えるシアーなストッキングをコーディネートするのが一般的。
久々にブラック・シアー・ストッキングが既に売り上げを伸ばしていることが伝えられていて、
ノーパンツ・ルックが生み出した意外なヒット商品になっているのだった。
ノーパンツ・フォーマル
ノーパンツ・ルックはフォーマルやレッドカーペット・ファッションにも登場。大きく分けて2タイプのノーパンツ・フォーマルがあって、1つ目は
写真上のようにシースルー素材やネット素材で、ノーパンツをビジュアル的にトーンダウンしたスタイル。
視覚的に若干トーンダウンされているとは言え、体型がしっかり露出するので、特に後ろ姿はスタイルに自信がある人でないと厳しい印象。
もう1つは写真上のような、フォーマル・レオタードと呼べるようなスタイル。写真一番左の2枚は、ケンドール・ジェナーが今年のMETガラで着用したシークウィンのアイテムで、ボトムが覆われていない分の布が
袖に回ったようなアウトフィット。そのお隣は、METガラのアフター・パーティーでケンドール・ジェナーが着用したもので、グレーのユニタードはシャネルの1993年のヴィンテージ。その上から入レッグのソングをレイヤーにしたスタイル。
右から3番目はトロント国際映画祭での女優のエマ・コリン。彼女はミュウ・ミュウのランウェイ・ショーにもモデルとして出演して、ノーパンツ・スタイルを披露しているのだった。
そして右2枚は、ロンドン・ファッションウィーク中に行われたヴォーグ・ワールドのレッドカーペットに登場したジョディ・ターナー・スミス。スタイル抜群お彼女が着用していたのはヴィクター&ロルフのノーパンツ・ブラック・タイドレス。
この日最も注目が集まったアウトフィットの1枚。
彼女の場合、筋肉質でフィットしたボディ、褐色の肌も手伝って、セックスアピールよりも、あくまでファッション・ステートメントとしてノーパンツ・フォーマルを着用している印象が
好まれていました。
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