Going Vegan is a Huge Mistake for
Eleven Madison Park & It's Star Chef!?

ミシュラン3つ星、イレヴン・マディソン・パーク&シェフ、ダニエル・ハム、
ヴィーガン転向から始まったビジネスの転落!?

Published on 4/27/2022


イレヴン・マディソン・パークと言えば世界に134軒しかないミシュラン3ツ星レストランの1つ。 2017年にはワールド50ベスト・レストランの1位に輝いており、長年NYタイムズのレストラン・レビューでも最高の4ツ星をキープ。 NYで最も予約が難しいレストランの1つで、Nomad ホテル内のレストラン、”NoMad/ノーマッド”とそれに隣接するノーマッド・バー、カジュアル・レストランの ”Make It Nice/メイク・イット・ナイス” 等、 マンハッタン内に徐々に店舗を拡大。バケーション・シーズンにはハンプトンやアスペンといったリゾート地にもポップアップをオープンするなど、 順調なビジネスで知られてきた名レストラン。 パンデミック中のロックダウンで一時クローズした同店であるものの、その間もアメリカン・エクスプレス等のスポンサーを付けて、 貧困層のためのスープキッチンを運営するなど、その人道的な姿勢が大きく賞賛されていたのがシェフのダニエル・ハム(46歳)。
そのイレヴン・マディソン・パークは 2021年6月のビジネス再開後に ヴィーガン・レストランに転身。 新メニュー、新コンセプトには賛否両論の声が聞かれたものの、何カ月も先まで予約のウェイティング・リストが連なり、引き続きの人気ぶりを誇示していたのだった。


ヴィーガン転向へのきっかけは!?


イレヴン・マディソン・パークがヴィーガンに転向したきっかけと言われるのがシェフ、ダニエル・ハムがスティーブ・ジョブスの未亡人、ローレン・パウエル・ジョブスと交際を続けていたこと。 ローレンは故夫同様に長年のヴェジタリアンで、彼女とダニエル・ハムは何度もNBAロサンジェルス・レイカーズ戦のフロント・シートで観戦する様子がスナップされていた仲。 彼女との交際によって、それまで以上にハリウッドとシリコン・ヴァレーに個人的なコネクションを広げたハムは、 本業とは無関係なパリ・ファッション・ウィークのランウェイ・ショー等にも招待されるようになり、徐々にキッチンで仕事をする時間が減って行ったと言われ、 それと同時に彼が傾倒していったのがハリウッド・セレブとシリコンバレーのエグゼクティブが好むヴィーガン・ライフスタイル。
やがてローレンとの関係は、彼女が若いパーソナル・トレーナーとの交際を初めたことから終焉したものの、その後もハムは モデル兼TVパーソナリティのタイラ・バンクスや最近ではデミ―・ムーア等、モデルやセレブリティとの 親しい関係が報じられており、そんな華やかな世界を好むようになった様子と、ヴィーガン志向は同時進行していた言われるのだった。



ヴィーガンに嫌われるヴィーガン・レストラン


イレヴン・マディソン・パークに黄色信号が灯り始めたのは、2021年10月にNYタイムズ紙のフード・クリティック、ピート・ウェルズが そのヴィーガン・メニューを酷評するレビューを書いたのがきっかけ。 それまでは様々なメディアのフード・クリティックが「これまで味わった中で最もセクシーで、イノベイティブなヴィーガン・フード」と絶賛していたものの、 ピート・ウェルズは「野菜で無理に肉の味を演出しようとした結果、野菜本来の味が失われて、人工的で奇妙な味しかしない」と、 それまで多く来店客が感じていた本音を記事にしたことから、徐々に疑問の声が上がり始めたのが イレヴン・マディソン・パークのヴィーガン・メニュー。(メニューの全コースについてはココをクリックしてご覧ください)
しかもヴィーガン・レストランと言いながらも同店内に3室あるプライベート・ダイニング・ルームでは引き続き リクエストがあれば肉料理をサーヴィングしているという「金持ち優遇で肉をサーヴするヴィーガン・レストラン」であることが彼のレビーによって暴かれたことから、 ヴィーガン達からの猛反発を招いているのだった。 さらには野菜しかサーヴィングしていないにも関わらず、キャビアやフォアグラをメニューに載せていた時代と同じ 335ドルを 10コースのヴィーガン・メニューに請求するボッタクリぶりにも批判が集まっていたけれど、 それでも NYのNo.1レストランという「昔とった杵柄」的な評判で人気を持続しているかのように見えたのがイレヴン・マディソン・パーク。
しかし4月初旬にローカル・メディアが、80席のキャパシティで一晩に1回転しかしないイレヴン・マディソン・パークのテーブルが70%程度しか埋まっていない状況、 そして店側から一部の常連客に「今なら予約を優遇して入れる」といったEメールの案内が届いていることが明らかになり、 ヴィーガン転向が同店のビジネスに影を落とし始めたことが報じられてきたのだった。



ビジネス転落の本当の始まりは… 


ビジネスが振るわないのはイレヴン・マディソン・パークに限ったことではなく、ロンドンのクラリッジ・ホテルは、 ホテル内に2019年にオープンしたダニエル・ハムのレストラン、Davies and Brookを ヴィーガン・メニューに転向するとハムが主張したことを嫌って同店閉店を決定したのが 2021年11月のこと。そして今年に入ってからは新たに建設された高層オフィスビル、425パーク・アベニュー内に オープン予定であったレストランも、一度はハムがシェフに決まり、ウェブサイトでも告知していたにも関わらず、投資家がヴィーガン・メニューを嫌ったことから、 給与その決定が覆されるという極めて珍しい事態が発生しているのだった。
ハムがカジュアル・レストランとしてオープンした”メイク・イット・ナイス”も パンデミックと同時に閉店に追い込まれており、ビジネスは縮小の一途を辿っているけれど、 そんな彼の転落が始まった本当のきっかけは長年のビジネス・パートナー、ウィル・グイダラとの決別。 マネージメントを一気に仕切っていたグイダラとハムは、かつてレストラン業界最強のチームと言われ、かつてグラマシー・パークやユニオン・スクエア・カフェを経営するユニオン・スクエア・ホスピタリティ・グループの 傘下にあったイレヴン・マディソン・パークを親会社から買い取って、世界一のレストランにのし上げたのはグイダラのマネージメント手腕と完璧なサービスへの理念によるところが非常に大きかったのは業界では周知の事実。 その彼と2019年に決別した原因は、西海岸に住むローレン・ジョブスとの交際でハムがキッチンに居る時間が激減し、ビジネスの方向性にも違いが出て来たためと指摘され、 噂ではグイダラはヴィーガンへの転向に大反対したことが 2人の決別の要因とも言われるのだった。
世の中一般ではヴェジタリアン、ヴィーガンがブームを超えたライフスタイルとして取り沙汰されようになり、 実際にアメリカの牛肉消費量は1970年代の年間80パウンドから2017年には54パウンドにまで減少。しかし、 これはアメリカ人の肉のチョイスがビーフからチキンに移行したためで、2018年に平均的なアメリカ人が消費する鶏肉の量は年間65.2パウンドにまで上昇。 ビーフにしてもその1人当たりの消費法が2021年には 58.6パウンドに増えており、同じ年にヴィーガン・バーガーが全米のデリバリー・メニューの第1位になったとは思えないリバウンドを見せており、 世の中で取り沙汰されるほどはヴェジタリアン、ヴィーガンが人々に好まれている訳ではないのはデータが示す事実。

しかしレストラン・インサイダーによれば、現在のダニエル・ハムの最大の問題点は 食事を味わう人々のことよりも、自分のエゴを優先させていること。 このままヴィーガン・メニューの悪評が続くと、従来であれば「イレヴン・マディソン・パークで修行をした」という肩書欲しさに同店のキッチンで働いていた 有能な人材がどんどん離れて行くだけでなく、新たな人材がやって来ない状況を招くとも危惧されているのが現在。
そんな中、イレヴン・マディソン・パークは新たにイレヴン・マディソン・ホームというサブスクリプションのホームデリバリー・サービスを開始することになっていて、 料金は朝食、昼食、スナック、ディナーを含めて1人分が150+税金、2人分が285ドル+税金。 果たしてこのサービスが実際にアピールするかも見守られているのだった。

Eleven Madison Park Website:https://www.elevenmadisonpark.com/


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