アデルがシルヴェスター・スタローンから ほぼ50%割引で買い取った
5800万ドルの大邸宅は不動産投資の失敗例になる!?
Published on 10/1/2022
アデル(33歳)と言えば個人資産2億ドルと言われ、2022年1月21日からはラスヴェガスのシーザース・パレス・コロシアムでレジデンシ―「Weekends With Adele」をスタートする予定でしたが、
そのオープニングの24時間前にそれをキャンセルして、最高で3万ドルをチケットに支払っていたファンをガッカリさせたばかり。
アデルはこのレジデンシ―の1回のパフォーマンスで68万5000ドルのギャラを受け取り、一晩4万1000ドルでバトラー、エグゼクティブ アシスタント、運転手、セキュリティ ガード付きのスウィートルームに滞在することになっていましたが、
そのレジデンシ―による巨額な収入を見越してか 2022年1月に5800万ドルで購入していたのが、シルヴェスター・スタローンが売りに出していた大邸宅。
イギリス人であるアデルが過去5年間にカリフォルニア州で購入した邸宅の数はこれが4軒目で、過去3つの物件総額は3000万ドル。
この邸宅が最高額の購入ですが、2021年1月に売りに出された同物件のお値段は何と1億1000万ドル。
それが1年間売れ残り続けたことから、徐々に価格が下がり続け、約50%割引になったところで購入したのがアデル。
邸宅の中は、ここまで高額の不動産取引の場合、
家具からアートまでが価格に含まれているケースは決して少なくありませんが、以下の写真はスタローンが売りに出した状態のもの。
恐らく投資目的でこの物件を買ったと思われるアデルは、2人のセレブリティが所有したというステータスを価格に反映させて
同物件を高値で売ることを狙っていると思われますが、実際にセレブリティが所有した物件は、そのセレブのイメージが悪くない限りは10〜20%不動産価格を吊り上げるのに役立つ要素。
そして多くの場合、万全のセキュリティ・システムが備わっていることも それを購入できるリッチなバイヤーには大きな魅力になっています。
以下では買い取り価格こそは5800万ドルになったとは言え、一度は1億1000万ドルの売り値がついていた大邸宅をご紹介しながら、
アデルの不動産投資が失敗に終わる可能性をご説明します。
イギリス人であるアデルは前述のように過去5年間にLAの物件に投資をしてきましたが、本人がLA移住を発表したのは2021年10月のこと。
理由は「ロンドンの天候にこれ以上耐えられない」というものですが、彼女の周囲ではスポーツエージェントであるボーイフレンドと一緒に過ごす時間を
増やしたいからという声が聞かれていた状況。
敷地面積は3.5エーカー、邸宅の床面積は約1720平方メートル。バスルームの数だけで12個。
写真上は複数あるリヴィング・ルームのうち、ガーデンに面した部屋の別アングルショット。
セレブリティは 不動産投資で財産を増やすケースは非常に多く、ジェファー・アニストン、メグ・ライアンなど、
ストラテジーを持った投資で資産を増やしているケースが非常に多いのが実情です。
スタローンの 彼の当たり役であり、最大のサクセスとなった映画「ロッキー」のメモラビリアや銅像、アートが点在する邸宅は
スタローンのナルシストぶりを感じさせるもので、説明されなくても足を踏み入れただけでオーナーが分かるような邸宅。
この物件は現在75歳になるスタローンが48歳であった1994年に235万ドルで購入したもの。
したがって5800万ドルでの売却はスタローンにとって大きな利益ではありますが、この邸宅をラグジュアリーに大改装、改築したのは彼自身。
その費用もさることながら、これだけの物件になると維持費はかなりのもの。
売りに出されたから約1年間売れなかった間の維持費の嵩みが、同物件の価格をどんどん押し下げた要因の1つですが、
そもそもこの物件に1億1000万ドルはかなりのオーバー・プライス。
このページのラストで今時のビバリーヒルズの1億ドル物件をご紹介していますが、それと比べると
この邸宅の1億1000万が如何にオーバープライスであるかが見て取れます。
そもそもこの邸宅は建築スタイルや間取りという点でかなりオールド・ファッション。部屋数が多いものの、
ダイナミックな空間が無く、生活の拠点になるスペースが現代的な大邸宅に比べると狭いのは不動産価格を下げる大きなポイント。
またモダン建築がウィンドウ・ウォールであるのに比べると、この邸宅はせっかくのパノラマティックなビューを生かし切れていない物件。
したがってこの邸宅に1億1000万ドルのお値段をつけたのは、邸宅の立地とスタローンのスター・パワーを
過信し過ぎた結果と言えますが、売り出し価格をあえて高く設定して
値下げによるディスカウントを必要以上に大きく見せるのも不動産販売のテクニックの1つ。
アデルのケースでは実際に5800万ドルの価値も怪しい物件を、売り出し価格から約50%のディスカウントと
スタローンのセレブ・ステータスを考慮して購入してしまったという印象を与えています。
写真上2枚と下2枚が邸宅の維持費を高額にしている要因で、美しくランドスケープがなされた広大な敷地、
プール、ゴルフ・コース、写真には写っていないものの、テニス・コート等の屋外施設やテラスは 清掃、管理、維持、そして警備に
とにかく費用が掛かることで知られています。
高額物件の難しさはバイヤーがかなり限られことから、全米の不動産価格が高騰し、一般庶民の物件が不足していた2021年でも売れ残ってしまうこと。
この物件の場合、マーケットで売りに出してから1年で約半額になったことを考慮すると、購入に興味を示すバイヤーが殆ど現れなかった様子を感じさせています。
敷地内のゲストハウス
他に比べて若干地味な写真上二枚の空間は、敷地内にあるゲスト・ハウス(写真下)のキッチン&リヴィング・スペース。
ゲストハウスは2階建てで2ベッドルーム。ゲストハウスとは言え、普通の一軒家以上の設備で もちろんそれも物件価格に含まれています。
このゲスト・ハウスがついていても、同邸宅は間取りや写真にフィーチャーされていないバスルームやキッチンのアプライアンス等、
超一流物件とは呼べない問題点が数多くある状況。でもアデルとしては自分で住むつもりはない家なので 費用と時間が掛かる改装などするつもりはないのは明らか。
そもそもこの邸宅の場合、スタローンっぽさを残した方が高く売れる可能性がありますが、そのせいで物件自体はバイヤーにアピールしないので、
5800万ドル以上に価格が上がるかというのは大きな疑問。売れるまでの維持費を考慮すると、赤字になりかねない投資になっています。
今時のビバリーヒルズの本物の1億ドル物件とは…
以下のビデオは 今時のビバリーヒルズの1億ドル物件のビデオ。不必要に広い敷地は維持費とセキュリティに費用が掛かり過ぎるとあって時代遅れ。
建物自体もウィンドウ・ウォール、ハイテクノロジー、モダンでスぺーシーなレイアウト等、
アデルがスタローンから買い取った物件とは全く異なるイメージになっています。
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