Gen Z女性の間でトレンディング、男性を寄せ付けない
#アンアプロ―チャブル・メークアップ
Published on 9/21/2023
ジェネレーションZ世代の若い女性の間で、TikTok等のソーシャル・メディアを通じてトレンディングになっているのが
男性を寄せ付けないための アンアプロ―チャブル・メークアップ。
そもそもジェンZはいわゆる”草食系”。
LGBTQ+も他の世代より多く、ギャロップ・ポールの最新の世論調査ではこの世代の20%がLGBTQ+。
しかもパンデミック後の世の中は、恋愛相手を必死に探すよりも個人主義が高まっているのは世の中全体の傾向。
特に一緒に居たくない相手と過ごすより、1人の時間を楽しみたいという人々が圧倒的。
性病や精神疾患を持つ人口が増えているので、そう簡単に恋愛や肉体関係に踏み切れない時代になってきているのに加えて、
昨年最高裁が人工中絶合憲判決を覆してからというもの、保守派が多いレッドステーツでは、間違って妊娠してしまった場合、
法律によって出産を強いられてしまうので、キャリアをギブアップしなければならなかったり、下手をすれば人生設計が台無しになるのは
どんどん高学歴になってきた女性にはかなりのリスク。
また昨今では、人工中絶が極めて難しくなってきた状況が 結婚相手が見つからない男性に利用される傾向にあり、
増えているのが "Stealthing / ステルシング"。これは故意に避妊具に穴を開けて、女性を妊娠させようとする行為。
アメリカでは虐待の一部として捉えられているもの。
人工中絶合憲が覆されてからというもの、結婚を焦る男性の間でどんどん行われるようになってきたのがステルシングで、
「妊娠さえさせたらこっちのもの」的に考える男性が増えているのだった。
そんな性欲や欲求不満にかられた男性を追い払うには、「No」というだけでは不十分であるのは
若い世代の女性ならば熟知していること。
無視をすればキレられ、断れば絡んで来るのがしつこい男性であるのは世界共通。
そこでジェンZ世代の女性達が、男性を追い払うのに最も有効な手段として
ソーシャル・メディア上で拡散させたのが #アンアプロ―チャブル・メークアップ。
そのチュートリアルをするTikTokerも多いけれど、 ソーシャル・メディア上に溢れているのが、
「#アンアプロ―チャブル・メークアップをトライしてみたら 効果覿面であった」という喜びのリアクション。
男性は#アンアプロ―チャブル・メークアップをした女性に寄って来ないだけでなく、怖がる傾向が顕著とのことで、
男性のオドオドする様子を楽しむ女性も非常に多いのだった。
そんなアンアプロ―チャブル・メークアップのポイントは以下のとおり。
- 素肌が感じられないほどマットなファンデーションとパウダー
- 彫りが深い、ハッキリした顔立ちに見えるように演出するコントアー
- 太く、濃く、吊り上がった眉毛
- 必要以上にボリュームと長さがあるフェイク・アイラッシュ
- カラー・アイシャドウ、ラメ入りアイシャドウ
- 濃く、シアトリカルに描いたアイライン
- 輪郭をくっきりと、実際よりも大きめに描いた唇、カラーに関係なくマットなテクスチャーで塗った唇
この全行程をすると、メークに慣れない女性にはかなり時間が掛かるのは言うまでも無いこと。
でもメークをアプライしている間に まるでコスプレをしているかのように、日頃の自分とは異なる別のパワフルなパーソナリティが芽生えて来るよう。
その結果、アンアプロ―チャブル・メークアップをしてナイトアウトをした女性は、
こぞって「自分が強くなったような気分」、「変な男性に言い寄られなくなったし、店で働く男性にまでナメタ態度を取られなくなった」等、
もっぱらポジティブな経験をしている様子をレポートしているのだった。
アンアプロ―チャブル・メークアップには2種類があって、1つ目はステージ・メークのような大袈裟で、ドラッグ・クイーンのようにも見えるメーク。
もう1つは、カジュアルにデートに誘う訳には行かないような、ビシッとしたメークで、ある程度財力がある大人の男性でないとアプローチをはばかるようなメーク。
見方を変えると男性にとってアプローチがし易い女性というのは、ナチュラル・メーク&ナチュラル・ヘアで、
威圧感が無いタイプ。 そんなルックスで、声をかけて来た男性の下らないジョークに愛想笑いでもしようものなら「脈がある」と勘違いされてしまうのは世界共通。
でも最初からアプローチされない存在になれば、寄って来た男性を追い払う気苦労や、余計な言動や振舞いで勘違いされるリスクも無いというのが
ジェンZ女性がアンアプロ―チャブル・メークを好み、友人にも勧める理由。
上の世代には理解されない行為ではあるものの、ジェンZ女性と言えば 余計なコミュニケーションを嫌い、メークが大好き。
それを思えば アンアプロ―チャブル・メークがトレンディングになるのは納得と言えるのだった。
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