今回は2022年最後のこのコーナーなので 通常のアドバイスをお休みして、"1年の終わりに 自分に尋ねるべき10の質問"について書かせて頂きます。
私は中学生の頃から日記をつけていますが その習慣はNYに来てからも毎日ではないもののずっと続けて来たもの。
過去2年は朝に日記を書くようにしていて、そうなったのは夜だと どうしても睡眠を優先させる結果、書かない日が増えてしまうため。
逆に朝、その日の予定と前日の出来事を日記として書くようにしたところ、1日の目的意識が高まるだけでなく、前日にあった出来事も
一晩寝た後の方が余計な感情を交えずに手短に簡潔に書くことが出来、しかも日記を書くことがエフォートレスな習慣になりました。
日記というものは、時間が経過してから過去の自分を振り返るのに役立つだけでなく、起こった出来事やその時の感情を文章に書くことで しっかり記憶に刻み付けるのに役立ちますが、
5年、10年といった長いスパンで自分の人生の流れを振り返ろうとする場合にはあまり役立たないフォーマットです。
そこで私が過去3年間続け、今年で4年目になるのが、年末に10の質問に答えて1年を振り返るというフォーマット。
後で比較がし易いように毎年同じ10問の質問に答えるのはマストで、
これを毎年続けて その比較と考察をすることで、自分の成長や変化、人生の大きな流れを悟るのがそのコンセプト。
たとえ毎年続けられるかが定かでなくても、年末に1年を振り返る時間を持つこと自体が非常に意義あること。
それを未来の自分に何等かのメリットやモチベーション、新しいアイデアをもたらす記録として残せるようにデザインしたのがこの10の質問です。
10の質問を答える際に、注意すべきなのが以下の5点。
以下が10の質問とそのガイダンス。
偏った視点に捉われずに自由に 柔軟な思考で回答することによって、1年を締めくくり、来年に向かう意識が高まります。
2022年に生涯で初めてやってみたことは?
初めて行った、食べた、観た、話した、作ったという行動、2022年から習慣や日課にしたこと、自分が極力心掛けるようにしたことなど、
大きな事から 些細な事までの中で、「これを自分が初めてやってみたのが2022年だった」と覚えておきたいこと。
中には2022年に辛い経験をして「早く忘れたい」、「思い返すのもまっぴら」と考える方もいらっしゃるかもしれないけれど、
私自身はNYに来てからというもの、辛い事に見舞われた時ほど心掛けたのが 「どんなに苦しくてもその経験と思いを日記に残しておく」ということ。
そのお陰で、辛い事が起こる度に過去の日記を読み返して「これを乗り越えたのだから、今の問題は絶対に乗り切れる!」という自信と勇気を過去の自分から与えて貰うことが出来ました。
「人生の失敗や辛い出来事から学ぶことによって、それが”失敗”から”経験”に替わる」とこのコーナーで偉そうに書いてきた私にも、
決してポジティブに割り切ることが出来ない辛い思いや裏切られた悔しい経験があります。
ですが その時の日記から”不屈の精神”を学んできた今では 「あの時の辛さや悔しさは、こうやって使っていくために私の人生にもたらされたのかもしれない」とさえ思えるようになりました。
そもそも世の中にはやってみなければ学べないことが沢山ある訳ですから、自分の経験こそが自分に最も有益な学びをもたらしてくれるのです。
でもその学びは往々にして時間が経過してから意味を成してくるケースが多いのです。
ですから私は1年が幸せでも、辛いものであっても、自分が生きて来た軌跡を何等かの形で残しておくことはとても大切なことだと信じています。
CUBE New Yorkが1月3日まで新年のお休みを頂戴する関係で、2023年最初のこのコーナーは1月10日となります。
Yoko Akiyama
執筆者プロフィール 秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。 |
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