The Highest Earning Songs Of All Time
史上最も高収益を上げた楽曲ランキング、意外ながらも納得のNo.1は?

Published on 11/14/2024


音楽業界で大金を稼ぐには、卓越した歌唱力を持つよりも、時代を超えて好まれる楽曲を作る能力、もしくはまぐれ当たりでもタイムレスなヒットを一曲生み出す運を持つ方が効率的と言われます。 実際にアーティストは1曲メガヒットを生み出せば、その著作権料で贅沢な余生を過ごすことが可能。 例えばシングル盤が1枚売れたりると、ソングライターは著作権料として 9.1セントを受け取ると言われ、同様の収入はストリーミング・サービスからも得られますが、 それに加えて大きな収入に繋がるのが、楽曲が映画、テレビ番組、ビデオゲーム、CMで使用されること。その場合レコード会社がメディアや企業と契約を結び、ソングライターは多額のライセンス使用料を受け取ることになります。 シンガーよりも曲のクリエーターの方が実入りが多いのは、楽曲が様々なアーティストにカバーされる度に収入が入るためで、オリジナル・アーティストでは流行らなかった曲が、 カバー・ヴァージョンではメガヒットというケースは非常に多いのが実情。
以下でご紹介するのは、そんなカバー・バージョンも含めて、史上最も収益を上げた楽曲のトップ12のランキング。 これは1人のアーティストによるシングルとしての売り上げユニット数ではなく、楽曲としての収益のランキング。 史上ランキングとあって、前楽曲が多数のアーティストによってカバーされ、映画に使用されたり、カバー・バージョンが出る度にヒット・チャートの上位にカムバックしている傾向にありますが、 いずれも時代を超えて流れてきた、全ての世代に馴染がある楽曲。 特にNo.1 に輝いているのは、多くの先進国で、誰にとっても日常的に馴染があり、普通に生活していれば、年に複数回謳っているはずの楽曲です。


No. 12   I Will Always Love You / アイ・ウィル・オールウェイズ・ラヴ・ユー


「アイ・ウィル・オールウェイズ・ラヴ・ユー」は、1973年にドリー・パートンが当時のパートナー、ポーター・ワゴナーに捧げて作曲したもので、1974年と1982年にビルボードのカントリー・チャートで2回1位を獲得。この曲でドリーは1975年のカントリー・ミュージック、アワードで女性ヴォーカリスト・オブ・ジ・イヤーを受賞。しかし同楽曲がこのランキングに入るメガヒットになったのは、1992年にホイットニー・ヒューストンが1992年公開の自らの主演映画「ボディガード」でカバーしたため。この曲を主題歌に提案したのは共演者で映画のプロデューサーでもあるケヴィン・コスナーで、史上最も売れたシングルの1曲。ドリー・パートンには億円単位の著作権料をもたらしています。
上のミュージック・ビデオは映画「ボディガード」公開時に主題歌のプロもートのために製作されましたが、ホイットニーが終始座っているのは当時彼女が妊娠中であったため、お腹を隠すのが目的でした。

No. 11  Candle In The Wind (Goodbye England's Rose) /
キャンドル・イン・ザ・ウィンド(グッドバイ・イングランズ・ローズ)


「キャンドル・イン・ザ・ウィンド」はエルトン・ジョンと作詞パートナーのバーニー・トーピンによって マリリン・モンローとその死を悼む楽曲として1973年にクリエイトされた楽曲。それを1997年、ダイアナ妃の死去に伴い 彼女の追悼ソングとして歌詞を書き換え、ダイアナ妃と個人的に親しかったエルトンが葬儀の席で歌ったことで、世界中の音楽チャートで1位を獲得。オリジナル版より遥かに大きな大きな売り上げを記録し、この曲でエルトンは1998年のグラミー賞ポップ・ヴォーカル部門を受賞。ポップ音楽至上番目に売れたシングルで、この1曲だけでもエルトンが引退できるだけの利益を稼ぎ出したといわれます。ちなみにダイアナ妃の葬儀の席では、ウィリアム王子、ハリー王子が共にこの楽曲のパフォーマンスが始まった途端に、抑えていた感情をこらえきれず、泣き出したことが伝えられています。

No. 10  The Christmas Song / ザ・クリスマス・ソング


この曲の歌詞を全て知らない人でも、英語圏に住む人であれば曲の始まりの「Chestnuts roasting on an open fire」が歌えるほど、誰もが知るクリスマス・ソング。しかし曲が生まれたのはカリフォルニアの夏の猛暑の日で、作詞を担当したユダヤ系メル・トーメが作曲パートナーと共に暑さを皮肉る目的で45分間で書き上げたのがこのクリスマス・ソング。1946年にナット・キング・コールが歌唱し、R&Bとポップ・チャートの双方でヒットを記録して以来のクラシック。 ちなみに、メル・トーメは、もう1つのクリスマス・ソングの名曲で、映画「Home Alone/ホーム・アローン」にも使われた" target="new">”Have Yourself A Merry Little Christmas ”でも知られています。

No. 9  Oh Pretty Woman / プリティ・ウーマン


現代人には1990年代に公開されたジュリア・ロバーツの出世作「プリティ・ウーマン」の主題歌としてあまりに有名ですが、1980年代のヴァン・ヘイレンを始め、様々なアーティストにカバーされ、CMにも使われているのがこの曲。 通常映画主題歌は、映画に合わせてタイトルが決まりますが、「プリティ・ウーマン」はその逆で、この楽曲に合わせて映画のタイトルが決まった極めて珍しい例。 この曲を書いたのはシンガーのロイ・オービソンと作曲者のビル・ディーズで、オービソンが歌うシングルがリリースされたのは1964年9月26日。ビル・ディーズは2012年に死去していますが、死の直前のインタビューで、 「作曲から50年以上経っているけれど、この曲の著作権料として年間10万〜20万ドルを稼いでいる」と語っていました。


No. 8  Every Breath You Take / エブリー・ブレス・ユー・テイク (邦題:見つめていたい)


スティングの最大のヒット曲で、彼がソロになる前に所属したロックバンド、ポリスにとっても最大のヒット曲である「Every Breath You Take」は1983年にリリースされ、ビルボードのトップ100で8週間連続で1位を獲得。 この曲は1997年にショーン・ディディ・コムズ、当時のパフ・ダディが 故ノトーリアス・B.I.L.B.へのカバー・トリビュート「I’ll Be Missing You」をリリースした際にメロディをクリッピングしたことでリブートされ、彼のラップ・バージョンも 世界中で700万枚を売り上げ、グラミー賞を受賞しています。しかしコムズはスティングに無許可で楽曲を使ったことで、訴訟問題が起こっており、結局和解した後は、スティングに1日5000ドルの収入をもたらしているとのこと。 スティングにとって同曲は生涯の版権収入の4分の1を稼ぎ出す文字通りドル箱になっています。

No. 7  Santa Claus Is Coming To Town / サンタクロースが街にやってくる


このランキングにはクリスマス・ソングが3曲含まれていますが、毎年クリスマス・シーズンになると必ずラジオでも商業施設でも流れるクリスマス・ソングはカバーしたアーティストにとっても毎年著作権料が得られるビジネス。多くのアーティストがクリスマス・アルバムを手掛けるのはそのためで、1954年に誕生したこの曲もマライア・キャリーやブルース・スプリングスティーンらにカバーされ、推定2,700万ドルの収益を上げています。 上のビデオはマイケル・ジャクソンが未だ幼い頃のジャクソン・ファイブのもので、有名なカバー・バージョンの1つです。

No. 6   Stand By Me / スタンド・バイ・ミー


「スタンド・バイ・ミー」はベン E. キングの歌唱で1962年にリリースされ、大ヒットを記録しましたが、その人気がリブートされたのはスティーブン・キング小説を映画化した「スタンド・バイ・ミー」で主題歌として使用された1986年。 この時に再びヒットチャートのトップに輝きましたが、この曲はジョン・レノンを始めとする400人以上以上のアーティストによってカバーされている永遠のヒット曲。 分かっている推定収益だけで2,700万ドルを記録しています。

No. 5   Unchained Melody / アンチェインド・メロディー


650人以上のアーティストによってカバーされているこの楽曲は1955年に無名映画「アンチェインド」のために書かれたもの。この楽曲の最も有名なバージョンは1965年にライチャス・ブラザースが歌ったもので、 そのバージョンがデミ・ムーアとパトリック・スウェイジ主演の1990年大ヒット映画「ゴースト」で使用されたことから再び大ヒット。 「史上最もロマンティックな楽曲」と言われる、この曲の推定収益は推定収益は2,750万〜3000万ドルと言われます。。

No. 4  Yesterday / イエスタデイ


ビートルズの名曲「イエスタデイ」はラジオ史上2番目に多く再生された曲で、2,200人以上のアーティストによってカバーされています。 ビートルズ時代のジョン・レノンとポール・マッカートニーは、必ず一緒に作曲活動を行い、どちらかがどれだけ曲に貢献したかとは無関係に 曲のクレジットを50/50で分け合うという合意をしていた関係で、 「イエスタデイ」は100%ポール・マッカートニーの作品であるものの、著作権料の50%をジョン・レノンが得ています。 レノンの死後は、相続人であるオノ・ヨーコ夫人が、この曲から何百万ドルもの印税を受け取っているとのこと。推定収益は3000万ドル以上です。


No. 3  You’ve Lost That Feeling / ユーヴ・ロスト・ザット・フィーリング


1961年から19970年まで夫婦として作曲活動を行って来たバリー・マン&シンシア・ワイルが、1996年に後に殺人罪で有罪判決を受けた伝説のプロデューサー、フィル・スペクターと組んで仕上げた楽曲。このランキングの5位の「アンチェインド・メロディー」を大ヒットさせたライチャス・ブラザーズがレコーディングして大ヒットとなり、1986年にはトム・クルーズ主演の映画「トップガン」のサウンドトラックに収録され、大々的にリブートされました。 2,200人以上のアーティストによってカバーされ、ラジオ史上最も多く再生された曲の1つで、推定3,200万ドルの収益を上げています。
上のビデオは「トップガン」で、トム・クルーズ扮するマーヴェリックが、ケリー・マクギリス扮する女性教官、チャーリーにバーでアプローチする時に歌ったシーンですが、トム・クルーズがあまりに音痴でメロディが掴めないので、 楽曲として聴きたい方はこちらをクリック。 時代を超えて支持される名曲です。

No. 2  White Christmas / ホワイト・クリスマス


(1940) 史上最も愛され、親しまれているクリスマス・ソングと言われる「ホワイト・クリスマス」は、数多くのアーティストにカバーされたものの、最も有名なバージョンはビング・クロスビーのもので、全世界で1億枚以上を売り上げたといわれる歴史に残るメガヒット・シングルで収益は水滴で3600万ドル。この金額はインフレを反映させるだけで更に跳ね上がりますが、作詞家のア―ヴィン・バーリンはロシアからのユダヤ系移民で、戻りたくないロシアの雪しかないクリスマスを皮肉って書いた歌でした。

No. 1   Happy Birthday / ハッピー・バースデイ


(1893) この曲は1893年に幼稚園の誕生日会で歌う曲が必要と考えた 園長のパティ・ヒルが妹のミルドレッド・ヒルと共に作った歌と言われるもの。しかしメロディは "Good Morning to All"という曲を叩き台にしたといわれ、 原作者が誰であるかには諸説があります。歌の所有権も過去約130年の間に何度も変更されていて、1990年には音楽の原盤権を多数所有するワーナー・チャペルがこの曲の権利を 1500万ドルで買収。 現在、「ハッピー バースデー」は 1日あたり 5000ドル、年間で200万ドルの著作権料を稼いでいるといわれ、映画やテレビ番組でこの曲を使用するには2万5000ドルが掛かるとのこと。大勢が集まって著作権料を支払わずに「ハッピー バースデー」を歌うのは違反行為。この曲は推定5000万ドルの収益をもたらしていますが、その額は毎年増え続けています。


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