Sep. Week 4, 2026
NYC Preppy Style
引き続きブームのNYCプレッピー・スタイル
NYでは9月にファッション・ウィークが行われたけれど、引き続き強さを見せたのが2022年から徐々に盛り上がり、2024年に完全にメインストリームになったプレッピー・ファッションのブーム。
来場者にもプレッピー・スタイルが目立っていたのは過去数年続いている傾向。
では何故プレッピーが人気を続けているかと言えば、安価なファスト・ファッションのマイクロ・トレンドに振り回されるのに疲れた人々が、時代やトレンドに左右されず、着心地が良く、
きちんとした印象で、オケージョンを選ばない服を求めるようになっているため。
インフレ、レイオフへの危惧の影響で、ペラペラで直ぐに飽きる、もしくは2~3回の洗濯で直ぐダメになる服にお金を使っていられなくなったのに加えて、
長く続いたアスリージャー・ブームから生まれたラウンジ・ウェアのトレンドがパジャマ・ルックにまで到達して、さすがに見苦しいと感じた人々が、
同じカジュアルでも、もっとプレゼンタブルな服を大金を叩かずに着用したいと考えるようになっているのだった。
日本も1990代のバブルがはじけた後に、それまでのアルマーニに代表されるイタリアン・ファッションから、アメカジ、トラッドのブームに移行した記憶があるけれど、
プレッピーはそもそも名門大学の学生ファッション。その卒業生の中には、時代や年齢に関わらず
大学のエンブレムやロゴが入ったアイテムを身につける人は多く、高校中退のセックス・トラフィカー、ジェフリー・エプスティーンもハーバード大学に多額の寄付を行い、
ハーバードのスウェットを好んで着用していたことからも分かる通り、名門アイヴィー・リーグのスタイルはある種のステータス・シンボル。
昨年、ハーバード大学がトランプ政権に補助金打ち切りの脅しを掛けられても屈服しなかった際には、卒業生が母校をサポートするためにトレンドとは無関係に
ハーバードのスウェットやセーターを着用する様子が見られていたのだった。
そのプレッピー・スタイルを象徴するアイテムと言えばブレザー、ケーブルニットやアーガイルのセーター、チルデン・セーター、プリーツ・スカート、ポロシャツ、ストライプ・シャツ、ラグビー・ジャージー、ローファー、バーシティ(カレッジ)・ワッペン、ネクタイ等で、これらは圧倒的にイースト・コーストの気候で着こなすアイテム。テイラー・スウィフトがプレッピーを着用しているのもNYでのスナップで、
トラディショナルなプレッピーから、現代的なエッジを効かせたプレッピーまで、NYは様々なプレッピーのお手本に出会える街と言えるのだった。
今ではトム・ブラウン、Rowing Blazers/ローイング・ブレザーズやAimé Leon Dore/エメ・レオン・ドレといった現代的ツイストを加えたプレッピー・ブランドが人気を博し、
プレッピーの金字塔ブランド、ラルフ・ローレンは業績大好調、セリーヌやディオールといったラグジュアリー・メゾンまでもがプレッピースタイルを取り入れて、
伝統的なアイビー・スタイルを、よりゆったりとしたシルエットやストリート・ファッションのエッセンスで、モダンかつ都会的なスタイルに再構築しているのは周知の事実。
かく言う私は大学を卒業して以降、長きに渡ってトラッドやプレッピーというスタイルには全く魅力を感じずに来たけれど、今トレンディングなモダンなプレッピーは
気に入って取り入れていて、その理由は年齢を重ねてからも、若作りではなく、上品に楽しめるカジュアル・スタイルであるため。
これは男性も同様で、明るい色を着用しても頑張り過ぎたイメージにならず、年齢相応の魅力を演出してくれるのがプレッピー。
プレッピーを着用するに当たってみっともないのは米国のアイヴィー・リーグも英国のオックスフォードやケンブリッジも卒業していないのに、どうでも良いウンチク、
それも伝統の間違った解釈を語ること。逆に奨励されるのはシンプルなアイテムを安価なブランドから取り入れること。
そしてバッグやベルト、ジュエリー、シューズで高級感や特別感を演出して、変化をもたらすのはどんなトレンドを着こなすにもマストのテクニックなのだった。
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執筆者プロフィール 秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。 |


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