Aug. Week 3, 2026
Crush on Clash
今ファッショニスタが夢中のマスト・ハブ・ジュエリー、クラッシュ・デゥ・カルティエ
6月に終了した2026年第1四半期に売り上げを20%伸ばしたのがピアジェ、IWCといったスイスの時計ブランドやヴァン・クリーフ・&アペルを傘下に収めるリシュモン。
でも売り上げを引っ張ったのは宝飾品部門で、アナリストの13.5%アップの予想を大きく上回る24%の上昇を記録。
地域別で売り上げが高かったのがアメリカ、そして日本、香港、マカオを含むアジアで、中東でもイラン戦争による不振を脱却して再び売り上げが上昇に転じたとのこと。
そしてブランド別では高級時計でも宝飾品でも売り上げを引っ張ったのがカルティエ。
今、宝飾品が売れる理由は、ゴールド価格の上昇に伴って超富裕層からの高級宝飾品への需要が高まっているのに加えて、アスピレーショナル・コンシューマーと呼ばれる高級ブランドへの憧れを持つ中流層が
同じ3000~6000ドルを費やすならバッグよりもジュエリーを選ぶ傾向が顕著であるため。
今や高額出費をする際に人々がまず考えるのは、長く、毎日使えて、それでいて手放そうとした際に再販価格がある程度安定しているもの。
その点バッグは毎日の使用でダメージを受けるので、ある意味では消耗品。
その点ジュエリーは、その多くが服やオケージョンを選ばずに毎日つけられて、トレンドの影響も受けず。長く使用しても再販価格がその時々のゴールド価格で裏付けられるとあって、
ブランド品の中では手堅い買い物という意識が高まっているのだった。
その売り上げ絶好調のカルティエの中でも、ファッション・インフルエンサー達がこぞってレイヤーで身に着け、人気が高まっているのがクラッシュ・コレクション。
ピラミッド・スタッズをコーンシェイプのスパイクで挟んだデザインは、遠目からでもその独特の立体感が感じられるもので、
ロングセラーが多いカルティエのジュエリーラインの中にあってクラッシュはそのデビューが2019年という新しいコレクション。
そのコンセプトは高級メゾンのクラシック・エレガンスと、エッジの効いたパンク風インダストリアルの美学を融合させた大胆な二面性を打ち出すもの。
デザインはカルティエの歴史的な3つのシグネチャーを意図的に衝突させることでジュエリーのルールを打ち破った画期的なものと言われ、
その3つとはピコ (スパイク/スタッズ)、クル・カレ (四角い釘/ピラミッド・スタッズ)、そしてビーズ。この3つの対照的な要素が生み出す幾何学的でリズミカルで
モダンな視覚インパクトをもたらしているのがクラッシュ・ドゥ・カルティエで、コレクションの中では特にブレスレットとリングが圧倒的な人気を誇っているのだった。
クラッシュ・ドゥ・カルティエには、ローズ・クォーツやオニキス等のビーズをあしらって、ピラミッド・スタッズより柔らかい立体感を出したものや、
ピラミッド・スタッズにダイヤをあしらったものなどが登場しているけれど、今私が一番注目するコーディネートは、写真上左、右のような
ピラミッド・スタッズ&コーンシェイプのラインネックレスとペンダントのレイヤー。
過去数年はジュエリーというとブレスレットのレイヤーに注力してきたけれど、
久々にネックレスをジュエリーの柱にしたいという気持にさせてくれたのがクラッシュ・シリーズで、ふと考えるとこれはティファニーのハードウェア・シリーズ以来のこと。
昨今クラッシュにドップリはまっている私の知り合いのマダムによれば、クラッシュにはピラミッド・パワーが宿っているのだそうで、
ピラミッドのように地盤がしっかり安定した状態で上を目指すパワーの象徴で、富を築くためのラッキー・チャームとのこと。
女性が特定のジュエリーを好む理由は人それぞれで、どんなにラッキーな意味合いがあっても本能的に好まないジュエリーは絶対つけるべきではないけれど、
既にクラッシュを好んでいた私としてはこの説を聞いて益々クラッシュを気に入ってしまったのだった。
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執筆者プロフィール 秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。 |


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