Dec Week 2, 2024
5 Bags I Carry for the Rest of My Life…
余生で5つしかバッグを持たないことにしたら…
アメリカではキャッシュレス化が進んで、財布を持ち歩かない人が急増中で、 私もお財布を持ち歩くのは日本に一時帰国した際のみ。
また時間をスマホでチェックするようになって 腕時計をしない人も増えていて、私の場合、レイヤーでつけているブレスレットとぶつかって傷つくことから しなくなったのが腕時計。
そして昨今ではバッグまで持ち歩かないケースがあるのは自分でも驚くべきミニマリズム。
というのも昨今はカーゴ・パンツ等のユーティリティ・ポケットがある服を着用することが多かったので、
ジェネレーションZに習ってポケットにリップグロスやスマートフォン、クレジット・カード等を入れてハンズフリーで外出したところ、
思った以上にバッグ無しでも不便が無く、逆に様々なメリットがあることに気付いてしまったのだった。
今のご時世は大きなバッグで沢山物を持ち歩いていると、職場で「オーガナイズ力が無い」、「無駄が多く、仕事が出来ない」と見なされる傾向にあるらしいけれど、
欧米では 「お金がある人ほどバッグのサイズが小さく、荷物が少ない」というのが近年の一般概念。
ふと考えると、2010年くらいまでは、バーキンの人気サイズと言えば圧倒的に35cmだったけれど、
数年前から最も人気で、オークションでも高額で落札されるのは圧倒的に25cmなのだった。
先日、友人達と話題にしていたのが 「生涯5つしかバッグを持たないとしたら、何を選ぶか?」。
シューズやバッグに散々お金をつぎ込んだものの、「使うのはごく一部」と実感した人は 「バッグは生涯で5つあれば十分」と考えるようになるそうで、
ネット上にはそんな5つのバッグ・セレクションを紹介するコンテンツもあるようだけれど、
バッグは「沢山あっても使わない」というのは私も全く同感。
パンデミック中の断捨離でコンディションが良いものをかなり売りに出したけれど、その時に購入代金の総額を計算して頭がクラクラしたのを覚えているのだった。
そこで友人達と5つしかバッグを持たない場合のチョイスを話し合ったけれど、どんな女性にも必要なのがトート・バッグ、
キャリア・バッグ、ドレスアップ&フォーマル・バッグ、オールマイティ・バッグ、クロスボディやバックパック等のカジュアルで機能的なバッグ。
トート・バッグのカテゴリーのマイ・チョイスは、圧倒的に軽量で丈夫なゴヤール。友人はヴィトンのネバーフィル、シャネルの定番のキャンバス・トートなどを愛用。
大流行したディオールのブック・トートについては 少し前に原価がバレて以来、「あの値段は死んでも払わない」と考える人が増えたとのこと。
キャリア・バッグについては、職種によって 書類やラップトップの持ち歩きが必要である等、Xファクターが多い上に
通勤で毎日使うと傷みも激しいことから、「男性のブリーフケースのように、仕事道具と見なすべき」という意見で一致したのだった。
私は自営業とあって、最も多くのオケージョンに対応するオールマイティ・バッグを愛用する生活を続けて来たけれど、
このカテゴリーで ”生涯これだけバッグ” として挙がったのは、写真上、左からフェンディのバゲット、セリーヌのラゲージ、バレンシアガのシティ・バッグ、
ディオールのレイディ・ディオール、そしてシャネルのフラップ・バッグ。
私にとって バゲット、ラゲージのナノ・サイズ、シティ・バッグのスモール・サイズはかつて愛用しまくったバッグで、
特にナノ・ラゲージは生涯で2番目に便利だと思ったバッグ。今も色違いで複数所有。
ディールで私が唯一愛用したのはサドルバッグで、シャネルのフラップバッグは、重たい割に中身が入らないのでパンデミック中に処分したバッグの1つ。
今はポシェット・スタイルのみを所有しているものの、殆ど使わないのだった。
これ以外に、ボッテガ・ヴェネタのウィーブ・レザーのバッグやロエベのパズル・バッグを愛用する友達が居たけれど、
フォーマル・バッグのカテゴリーに入ると、その場に居た私を含む4人中3人が愛用していたのがボッテガ・ヴェネタのノット・クラッチ(写真下)。
かつてはフォーマル・バッグの世界でトップに君臨していたのは、圧倒的にジュディス・リーバのクリスタル・バッグ。
でも今ではフォーマル・ウェアがどんどんモダンになってきて、
ジュディス・リーバ・タイプの純然たるフォーマル・バッグは「共和党の寄附金集めのパーティーで、白人の年配夫人が持って居るバッグ」になってしまったのだった。
それに替わってアレクサンダー・マックィーンやボッテガ・ヴェネタのボックス・クラッチ、プラダのナイロン素材のクリスタル・バッグが若い世代のチョイスになって久しいけれど、
ボッテガのノット・クラッチは、近年ではストラップ付きがスタンダードになって来た上に、
レザー素材を選ぶと、驚くほど様々なオケージョンをこなしてくれる万能ぶりなのだった。
ネット上のバッグ・フォーラムでは、さらにハードコアに「生涯1つのバッグしか持てないとしたら、どのバッグを選ぶ?」のディスカッションが行われていたけれど、
そこでトップ2チョイスになっていたのがエルメスのケリーとバーキン。
バッグ本体の使い勝手では圧倒的に支持されるのがバーキンだけれど、昨今リセール市場での人気が高いのはショルダー・ストラップが付いているケリー。
でもバーキンのクロコダイル素材、ダイヤ入り金具の25cmは、投資対象になるお宝バッグの頂点に君臨し続けているのだった。
もし私が ”生涯これ1つ”のバッグを選ぶとしたら、文句なしにピックするのが写真上、中央のバーキン・インスパイア・ヴァージョンの25cm。
バーキンの使い易さとケリーのストラップが融合している上に、傷や型崩れを気にせずにジャンジャン使っている割には型崩れに強く、
しかも周りはバーキンだと思って優遇してくれるという良いこと尽くめ。
私は日頃は荷物が少ないのでストラップ無しで持つことが多いけれど、ハンズフリーになりたい時や旅行中にキャリーケースを引きずる場合に
クロスボディにして使うのがストラップ。
「生涯このバッグしか持てなくても、さほど困らない」と断言できるほどに、私のライフスタイルの中では超オールマイティなバッグなのだった。
執筆者プロフィール 秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。 |
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