Sep Week 3, 2024
Wearing Tennis Again!
クワイエット・ラグジュアリー終焉、テニス・ブーム再び!


私はエクササイズに出掛ける時でも、何か1つはジュエリーをつけるようにしていて、そうなったのは ユダヤ系の移民がNYに渡って来た際のストーリーを聞いてから。 外出中にユダヤ人の居住地区にナチスがやって来て、全員を強制収容所送りした様子を知って自宅に戻ることが出来ず、 そのまま国外に逃れてアメリカにやって来た彼らが、旅費を賄うことが出来たのはつけていた貴金属のお陰。
NYのダイヤモンド・ディストリクトは、今もユダヤ系移民が非常に多いけれど、そうやって命からがらアメリカに渡った移民は、 「ゴールド・ジュエリーを常に身に着けることが身を守る」と孫子の代に言って聞かせているのだった。
以前は男性が女々しいジュエリーをつけるのを好ましく思わなかった私であるけれど、 時代の流れと共に 見る目も変わるもので、今では男性が女性と同じデザインのティファニーやカルティエのジュエリーをつけていても 何の違和感も感じなくなったのだった。




私はジュエリーというものは、多かれ少なかれ自分の運を左右する力を持っていると思っていて、 以前のコラムに 大きな「$」マークにパヴェ・ダイヤをあしらった えげつないリングをつけた男性が、「これを付け出してから、どんどん儲かり始めた」と語っていたエピソードを書いたことがあるけれど、 私自身にとってもジュエリーは運気を運んでくるもので、ジュエリーが厄除けとして機能していると思しき時には、前述のユダヤ系移民のように手元から離れて行くのが常。
私はもう10年以上前に旅先のホテルにチェックインした際、何か不吉なものを感じたものの、直ぐに出掛けなければならず、夜遅く戻った時にはアルコールと疲れで、 泥のように眠ってしまったことがあるけれど、朝起きてみると他のジュエリーは全てキャビネットの上に揃って並んでいて、それを外した記憶もあるのに、私が当時気に入っていたリングだけが見当たらず、 ベッド下を含めて、さほど広くない部屋を隈なくさがしたものの、神隠し状態。 日頃から物を失くさず、気に入った物に執着する私が、何故かこの時ばかりは「リングを探したい」という気持ちよりも、「諦めて早く部屋を出た方が良い」という判断があっさり優先されて、 早々にホテルを立ち去ることになったのだった。
以来、気に入っていたジュエリーを2回紛失した経験があるけれど、どちらも執着せずに「何かから自分を守ってもらった」と思って諦めるようにしているのだった。
逆に私から離れて行かないジュエリーは、万一落としたり、置き忘れた場合でも 自分で気付いて見つけたり、周囲が気付いて届けてくれるなどして、 必ず戻って来るので、思い入れのあるジュエリーは本当に不思議な存在だと思うのだった。




Q&Adv のコラムで、2020年12月から始まった「風の時代」について度々書いてきた私が、 少し前から考えていたのが風の時代に相応しいジュエリーは何かということ。 結論を言ってしまうとエタニティ・リングや、テニス・ブレスレットテニス・ネックレスのように、石が並んで1つのサークルを形成しているジュエリーで、 理由は中央集権から分散化に向かう時代を象徴していること、さらに時代や価値観、人の心が変わって行く時代に「Eternal=永遠」、すなわち変化せずに軸になる何かを身に着けることが奨励されるため。
加えて、8月5週目のアドバイスのセクションで三元九運について書いたけれど、 2024年からの20年間は三元九運のラストサイクルである九運で、身に着けるものは華やかで美しい物が良しとされる時代。 したがって石の数が多いジュエリー、しかもパヴェのような小さな石ではなく、しっかりと輝きを放つ石をフィーチャーしたジュエリーが九運にマッチした華やかさと解釈されるのだった。
丁度ファッション界では、過去3年ほど続いた「クワイエット・ラグジュアリー」、すなわちブランドやステータス・シンボルを誇示せず、シンプルさと高いクォリティで高級感を演出するトレンドが終わりを迎えて、 九運に相応しい華やかさや美しさを求める意識が高まって来たところ。 その結果ソーシャル・メディア上では、ヴァンクリフのアルハンブラ・ブレスレットやネックレス、ティファニーのロックシリーズや、ハードウェア・シリーズの人気が再燃中で、 それと共に昨年秋頃から男女を問わずセレブリティやインフルエンサーがこぞってつけ始めたこともあり、人気が盛り上がって来たのがテニス・ブレスレット&テニス・ネックレスの人気。
ちなみに今後20年間の九運の時代は、「地味=薄汚い、貧しい」と見なされてしまう時代。 ファッションで人生にプラス要因をもたらそうとする場合、きれいで華やかなカラーを着用する、 無彩色の着こなしにはバッグ、シューズ、ベルト等にアクセント・カラーを効かせることが奨励されるのだった。




テニス・ブレスレットテニス・ネックレスは、以前はエタニティ・ブレスレット、エタニティ・ネックレス、もしくはライン・ブレスレット、ライン・ネックレスとジュエリー界では呼ばれていたもの。 それがテニスの名称に替わったのは、1970年代に現在解説者になっているプロ・テニスプレーヤー、クリス・エヴァ―トがテニス・ブレスレットをつけてプレーをして、 それをコートに落としたのをボールボーイが拾って彼女に手渡した様子が、一躍有名なエピソードになったため。
テニス・プレーヤーと言えば、セリーナ・ウィリアムスが巨大なピアスをしてプレーをしたり、ラファエル・ナダルがリヒャール・ミルの50万ドルの腕時計をしてプレーをするなど、 現代では装飾品をつけてプレーをするのが当たり前のスポーツ。しかし約50年前は ダイヤモンド・ジュエリーをつけてテニスをするのは、かなり新鮮かつインパクトが強かったようで、 以来テニス・ブレスレットという名称が生まれたのだった。
ちなみに私が2000年にCUBE New YorkでCJのセクションをスタートして、まず自分用にサンプルを作ったのがエタニティ・リングとテニス・ブレスレット。 どちらも今でも愛用するお気に入りであるけれど、今と全く異なるのがそのお値段。現在ではゴールドの1オンスの価格が2500ドルを超えたけれど、当時はその10分の1の200ドル代。 なので今でも後悔しているのが、この時にもっとテニス・ブレスレットとテニス・ネックレスを作っておけば良かったということ。
テニス・ブレスレットとテニス・ネックレスは、つけるだけで気分が上がるジュエリー。 特にブレスレットは視野に入る回数が多いとあって、見る度に様々なモチベーションや活力を与えてくれる存在なのだった。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
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