July Week 2, 2024
Tutu for Workout
Tutu スコート for ワークアウト
アメリカでは昨年からピックル・ボールが大ブレークしたのをきっかけに起こったのが、スコート・ブーム。
テニスやピックル・ボールをプレイしない人の間でもスコートが着用されるようになり、
ランニング・スコートが売り上げを伸ばしたのも昨年のこと。
ショート・パンツよりも体型をカバーする上に、女性ウケも男性ウケも良いとあって、今年も引きつづきスコートがトレンディングであるけれど、
テイラー・スウィフトがピックル・ボールの際に着用していたことで大ブレークしたのがここにご紹介するポップフレックスのピルエット・スコートなのだった。
ポップフレックスは、レギンスやトップ等のワークアウト・ウェア、ヨガ・ウェア、テニス・ウェア、スイム・ウェアも手掛ける
アスリージャー・ブランド。
デザイナーでCEOのキャシー・ホーはヴェトナムからの移民で、1400万人のフォロワーと20億のビューイング・レコードを持つワールドクラスのピラテス・インストラクター。
そんな自らのニーズや経験をプロダクトに落とし込んでいるとあって、スタイルのファッション性だけでなく、機能も評価されているのがポップフレックスのプロダクト。
H&MやZARAに代表されるファスト・ファッションが環境に与える悪影響を危惧するキャシーは、度重なる洗濯に耐え、長く着られるクォリティと、飽きずに着用出来るシンプルながらも優れたデザインのプロダクトを、
実際のワークアウトを通じてテストした後に製品化することで、掲げているのがポップフレックスのサステイナビリティ。
今ではポップフレックスのチュチュ・スコートがファスト・ファッション・ブランドで安価でコピーされているのは何とも皮肉な展開であるけれど、
テイラー効果も手伝って、ニューヨークで見かけるのは一目でポップフレックスの製品と分かるものばかり。
ちなみテイラー効果はこれに限らず絶大で、彼女が履いていたことでスウィフティーズの間で大ブレークしたイタリアのスニーカー・ブランド、
ゴールデン・グースは、もうすぐ株式公開をすることも伝えられているのだった。
ポップフレックスは、スコートを何種類も手掛けているけれど、一番人気がピロエットとネーミングされたチュチュ・スコート。
ドレス版も登場しているけれど、やはり人気はトップのカラーやデザインを変えるだけで雰囲気が変わるスコート。
チュチュと言っても、実際にはシースルー素材を用いたボリュームあるティアード・スカートとショートパンツのレイヤー。
ストレッチ素材の幅広いウエスト・バンドのお陰で、ウエスト部分がスリムに見えて、スカートのボリュームが強調されるデザイン。
ポップフレックスの魅力は、チュチュの定番カラーと言えるピンク、ホワイト、ブラックだけでなく、
ベージュ、グレー、スモーキー・ラヴェンダー、グレイッシュ・ブルー等、微妙な大人のカラー・ラインナップを揃えていること。
それもあって、テニスやピックルボール以外にも、犬の散歩やサンデー・ブランチといったオケージョンにも着用されていて、
最近増えているのがジムでのワークアウトにチュチュ・スコートを着用するケース。
これはウォールストリート・ジャーナルの記事になったほどで、やはり女性はウェアでモチベーションがかなりアップするとのことなのだった。
チュチュ・ファッションと言えば古くはTV版の「セックス・アンド・ザ・シティ」のオープニングと、最終エピソード(写真上の左から2枚)でサラー・ジェシカ・パ―カーが着用したアウトフィットが、
20年の月日を経た今も女性達の頭に焼き付いているけれど、
昨今チュチュをランウェイでブレークさせたのは、ロンドンのデザイナーMolly Goddard / モリー・ゴダード。
彼女の手掛けるクチュール版のチュチュは、2000ドルを超えるお値段でも
セレブリティが着用していることも手伝って、人気を博しているとのこと。
そのモリー・ゴダードにインスパイアされて、女性達がナイトアウトやパーティーの際のボトムに
チュチュをコーディネートするケースが徐々に増えて来たのが昨今。
チュチュは学芸会クォリティであれば ウォルマートで20ドル台で手に入るけれど、
高額チュチュの特徴は、プロフレックスのチュチュ・スコート同様にスカートの
ボリュームに対して、ウエストが引き締まって見えること、そして素材が安っぽくないこと。
多くの女性達がチュチュを着て見たい願望から子供の頃にバレエを習った経験があるアメリカだけに、
チュチュは年齢や時代を超えたアピールがあるようなのだった。
執筆者プロフィール 秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。 |
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