Apr. Week 5, 2023
“Denim, Cargo, Maxi & Hybrid”
デニム、カーゴ、マキシ & ハイブリッド
定番でありながら、定期的にトレンドとして浮上してくるのがデニム。
今年の春夏シーズンは そのデニムが久々にトレンドのメインストリームにカムバック。
日頃アメリカ人が ”カナディアン・タキシード” と呼んで馬鹿にする
上下デニム・ファッションも、この春夏ばかりは 堂々と街が歩けるほど デニムがもてはやされているのだった。
その一方で、過去2~3シーズン続いているトレンドが更に拡散しているのがカーゴ・パンツ。
ルースなシルエットで着心地が良いのもさることながら、
大きなカーゴ・ポケットに 持ち物が全て収まって、ハンズフリーになるのも人気の要因。
今シーズンはカジュアル・ブランドからハイエンド・ブランドまでが、様々な素材やシルエットでカーゴ・パンツを手掛けているとあって、
着用する層が更に広がっているのだった。
デニム・トレンドについて言えば、今シーズンはシャネルのキルト・バックがデニムで登場。
ルブタンのウェッジ・サンダルがデニム切り替えになったり、
写真上のようにドレスアップ・スタイルにもデニムが数多く登場。デニムのジャンプスーツやシャツ・ドレスもオンライン・ショップの人気アイテム。
また写真上左側の2枚のように、ジーンズのウエスト部分をビスチェトップやタンクトップに用いるケースが見られるのが今シーズンなのだった。
デニムは決して風通しが良い素材ではないので、真夏のデニムと言えば 例年なら圧倒的にショート・パンツ。
この夏も気象変動の影響で 世界的に猛暑が見込まれているけれど、にも関わらずトレンド・アイテムになっているのがマキシ丈のスカート。
そのためこの夏は マキシ丈のデニム・スカートが久々にメインストリーム・ファッションとして復活。
昨年のブラッド・ピットのように、真夏にスカートを着用していたファッショニスタの男性たちも、
この夏にトライすると見込まれるのがマキシ・スカート。
女性でも、男性でも パンツルックよりは遥かに風通しが良いと言われるのがマキシ・スカートなのだった。
一方のカーゴ・トレンドにもマキシ・スカートの影響が見られて、今シーズンの目玉トレンディング・アイテムになっているのがカーゴ・スカート。
カーゴ・スカートは、カーゴ・ショーツのスカート版と言える、膝丈、ミニ丈も登場しているとは言え、注目を集めているのは断然マキシ丈。
比較的安価なカジュアル・ブランドが、シンプルにカーゴ・ポケットをあしらったスタイルを手掛けているのに対して、高額ブランドはポケット・ストラップや
ドローストリング等でデザインを複雑にする傾向があって、着用した時に体型がカバーされるのは断然後者。
カーゴ・パンツ、カーゴ・スカートを着用する際の足元の定番と言えばコンバット・ブーツであるけれど、
もはやコンバット・ブーツは真夏に履いていても全く違和感がないフットウェア。
今年の春夏シーズンは、過去数年の秋冬シーズンに下火だったロング・ブーツが何故かトレンドにカムバックしているとのことで、
ファッションから季節感が失せて行く傾向にはどんどん拍車が掛かっているのだった。
いずれにしても、今年の春夏のボトムで幅を利かせているのが デニムのカーゴ・パンツ、マキシ丈のカーゴ・スカートやデニム・スカート等、
デニム、カーゴ、マキシとそのハイブリッド。
でもそれらをドレスダウンした 手抜きファッションではなく、モダンかつシャープな印象に演出するのがトレンディングと認識される着こなし。
カジュアルなアイテムほど、スタイリッシュなコーディネートが難しいのは言うまでもないけれど、
カーゴ・パンツやマキシ・スカートのように素材の分量が多いアイテムは、体型にマッチしたシルエット選びに加えて、
トップとのバランスが極めて重要なスタイリングのポイントになるのだった。
執筆者プロフィール 秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。 |
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