Midnight Moment in Times Square
毎晩3分間、タイムズスクエアのビルボードがデジタルアート・ディスプレイに替わる!?
”ミッドナイト・モーメント・イン・タイムズスクエア”
Published on 11/07/2024
ニューヨークのタイムズスクエアと言えば、大晦日のカウントダウンの影響も手伝って、観光のアトラクションであり、NYを象徴する中心地として捉えられがち。
しかし実際にはニューヨーカーが最も嫌い、近寄らないのがタイムズスクエア。
理由は旅行者だらけで混み合っている上に、その旅行者が道を歩くスピードが時間に追われるニューヨーカーにはノロ過ぎるため。
したがって、日本を始めとする海外のメディアが「タイムズスクエアでニューヨーカーにインタビュー」というセグメントは、「タイムズスクエアの旅行者にインタビュー」が正しい表現。
そんなタイムズスクエアは、かつてはニューヨーク・タイムズのビルがあったことからついたネーミングで、1970から80年代までの治安が悪かった時代はポルノ街。
1990年代初頭は、まだストリップティーズや除き部屋、アダルトビデオ店が残っていましたが、市政府とタイムズスクエアのオーガニゼーションが
旅行者アトラクションとして生まれ変わらせたのが現在の姿なのだった。
今では路上ヨガやコンサート、ダンス・パフォーマンスを含む様々なイベントが行われていますが、巨大なスカルプチャーを含むパブリック・アート展示のメッカになって久しい存在。
そんなパブリック・アート・プログラムの一環として2012年からスタートしているものの、
意外にニューヨーカーにも旅行者にも知られていないのが、ここに御紹介するミッドナイト モーメント。
タイムズスクエアと言えば、100以上の巨大デジタル・ビルボードに囲まれた商業エリア。
ミッドナイト モーメントは、毎晩午後11時57分〜午前零時までの3分間、90以上のビルボードが
一気に1人のアーティストの作品を映し出すプレゼンテーション。
毎月1人のアーティストの作品にフォーカスして行われる3分間のプレゼンテーションは、
タイムズスクエア全体を巨大なデジタル・キャンバスに変えてしまう、世界最大のデジタル・アート・プレゼンテーションなのだった。
このイベントに参加しているビルディングは、毎日3分間のビルボードの使用時間をミッドナイト・モーメントの運営側に寄付することになっており、
既にフィーチャーしたアーティストは100人以上。
90以上のビルボードが同じビジュアルを写し出すケースもあれば、個々のビルボードがアートのパーツを映し出し、集合体として1つのアートを形成する場合もあり、
カラフルな色彩の月もあれば、シックな印象の月もありますが、
いずれの場合も90を超えるデジタル・スクリーンの集合体によるプレゼンテーションは圧巻。
ミッドナイト モーメントを目当てにタイムズスクエアを訪れていた人々も、偶然居合わせた人々も、
大興奮で見入るアート・イベントになっているのだった。
ミッドナイト・モーメントは大晦日を除く年間364日行われるイベントで、既に12年間続いていることから世界最長のデジタル・アート・イベントでその記録を更新中。
イベントの対象になるビルボードは41〜49丁目のブロードウェイ&セブンス・アヴェニューであるけれど、
絶景スポットは46丁目と47丁目の間にあるダフィー・スクエア、もしくは43丁目と44丁目の間にある
ブロードウェイ・プラザ。
ここでのアートのプレゼンテーションを望むアーティストは、企画書と仕上がったデジタル・アートを提示すれば、
特に有名なアーティストでなくても選考審査の対象になれるのは、誰にでもチャンスを与える街、ニューヨークらしいと部分と言えるのだった。
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