Paris Hilton's Business Empire is Expanding
2枚目のアルバム、ホテル・スウィート、グッズ売り上げ、
再び拡大中のパリス・ヒルトンのビジネス・エンパイア 

Published on 10/3/2024


パリス・ヒルトンと言えばヒルトン・ホテルの創設ファミリーの一員であり、1990年代末から妹のニッキーと共にメディアの注目を集めてきましたが、 リアリティTVの先駆者的存在になった「シンプル・ライフ」に、親友のニコール・リッチーと出演して以来、 ニッキーよりもいろいろな意味で話題が多かった存在。
ベビーブーマー世代やジェネレーションXにとって、パリス・ヒルトンと言えばパーティー・ガールで、2007年には飲酒運転で逮捕され、数日間とは言え服役したことや、かの有名なセックス・テープのイメージが強烈で、 ワイルドで我がままに育った金持ち娘のイメージ。
しかし本人はビジネス・サヴィで、2000年代以降はイメージが悪化したアメリカよりも、彼女の人気が根強いアジア諸国を中心にフレグランスやライセンス・グッズの契約を結び、 歌手としてもデビュー。そしてDJがセレブリティのようにもてはやされ、多額のギャラを受け取っていることを知ると、 プロのDJを複数人雇い、そのノウハウのトレーニングを受けて自らDJとなったのは周知の事実。彼女の場合、 他のDJには真似ができないビジュアルの優位性とネームヴァリューでDJとしてのステータスを上げ、 スターDJとしてトップ・ギャラを得るようになって久しいのだった。
2021年にはアントレプレナーのカーター・リウムと結婚。2人の子供、フェニックスとロンドンをサロゲートで設け、ファミリー・ライフをスタートする一方で、 彼女がティーンエイジ時代を過ごしたユタ州プロボ・キャニオンの寄宿高校で、薬物摂取の強要や性的虐待を受けていた事実を 連邦下院公聴会で証言(写真下、一番右)。長年隠蔽されてきた悪事を暴くムーブメントの先導役を務めており、 自らADHDであることを認めて来た彼女の過去が、周囲が想像するような金持ちの我がまま娘の生活では無かった様子を垣間見せています。
ちなみにパリスがサロゲートで子供を持つと選択した理由も、高校時代の性的虐待による精神的ダメージが原因であったことを本人は告白しています。






パリスは1981年2月17日生まれで現在43歳。
今もオールピンクやラインストーンを散りばめたパーティー・ガール・ファッションとブロンド・ロング・ヘアがトレードマーク。 写真撮影のポーズに至るまで、以前からのイメージを貫いているものの、昨今明らかに変わったのが2児の母、そして妻になったことで落ち着いた雰囲気と、ビジネスを全面に打ち出す姿勢。
そんな中、10月から期間限定でビバリー・ヒルトン内に登場するのが、 パリス・ヒルトンがキュレーションを行った”インフィニット・アイコン・スイート”。 ビバリーヒルズのウィルシャー・ブルバードとサンタモニカ・ブルバードのコーナーという一等地に建つビバリー・ヒルトンは、長きに渡ってゴールデン・グローブ賞授賞式の会場として、 ハリウッドで最も長いレッドカーペットを提供してきたホテル。 ”インフィニット・アイコン・スイート”は、パリス・ヒルトンの2枚目のアルバム「The Infinite Icon / ジ・インフィニット・アイコン」のプロモーションとのタイアップ企画で、 室内にはパリスのお気に入りのグッズやパリスに所縁のある品物がフィーチャーされ、大き目のベッドルームからスパのようなバスルーム、ウィルシャー・ブルバードを見渡すプライベート・テラス等が、 ピンクやメタリックのアクセントでデコレートされた空間。
ヒルトン・ホテルがパリスとタイアップの企画を行ったのはこれが初めてで、かつては彼女のパーティー・ガールのイメージがホテルのビジネスには好ましくないと判断されてきた存在。 しかしその意識が今ではすっかり変わり、パリスはファミリーの七光りがあるとは言え ミレニアル世代やジェネレーションZからは セレブリティ、DJ、アントレプレナー、ビジネス・ウーマンというポジティブなイメージで捉えられています。






パリスの「The Infinite Icon」は、発売第一週目にしてNo.1 ポップ・アルバムに輝き、9月末にはマディソン・スクエア・ガーデンでメーガン・トレーナーと共演。 過密スケジュールで勢力的にアルバム・プロモーションをこなしているパリスは、自他ともに認めるハード・ワーカー。
しかしパリスはヒルトン・ホテルを設立した祖父の遺産で、働かなくてもマルチ・ミリオネア。 果たして彼女がどの程度の遺産を受け取っているかが憶測を呼んでいますが、 2007年に死去した祖父の総資産は23億ドル。そのうちの97%が様々なチャリティに寄付されたとのことで、 その残りからパリスが相続したと見込まれるのは6500万ドル。そのうちの6000万ドルが慈善事業に寄付されたことから、 パリスが受け取ったのは約500万ドルと言われますが、これはあくまで推定。 ちなみにアメリカではチャリティに寄付を行えばその分税金が免除になるので、寄付と言えば節税対策。
遺産に加えてパリスは、父リック・ヒルトンから信託基金で非課税の財産分与を妹のニッキーや弟と共に受け取っており、 その額は推定で1000万ドル以上。
パリス自身の稼ぎの内訳は、グッズのライセンスによるものが年間1000万ドル以上。DJの出演料はイベントの規模や日数に応じて50〜150万ドル。 さらにファッション・ショー等を含む様々なイベントに出席する料金は、契約内容がマチマチとは言え、2万5000〜10万ドル。 中には1時間程度の顔見せで5万ドル、10万ドルという仕事も少なくないとのこと。
夫もマルチ・ミリオネアなので、子供の教育費やベイビー・シッター代、及び家族の安全を守るセキュリティ費用等は、 十分に賄える財力です。




パリスは世界各国に合計40店舗以上のパリス・グッズを販売する店舗を擁していますが、グッズの中で特に大きな収益を上げているのは、16種類以上が登場しているパリスのフレグランス。 また妹のニッキーがヴァレンティノやバレンシアガ等のブランド・バッグを持ち歩くのに対して、パリスは常に自らのバッグ・ブランドの製品を持ち歩くことで知られ、 彼女自身の日常のニーズがデザインに反映されていることは有名。
レッド・カーペット上ではゴージャスなイヴニング・ガウンを着用し、パーティーではクリスタルをふんだんにあしらったミニドレスとニーハイ・ブーツのコーディネートがシグニチャーのパリスですが、 オフタイムに着用するのはスウェット・スーツ。パリスと言えば1990年代に巻き起こったジューシー・クチュールのスウェット・スーツのメガ・トレンドをプロモートしたセレブリティの1人。 そんなジューシーの製品を彷彿させるスウェット・スーツを今では自らのブランドで手掛けて着用しています。 それ以外にも、毎日持ち歩くウォーター・ボトルやコーヒーカップもマイ・ブランド製品を愛用しては、パブリシティを獲得。
私生活で勢力的に自社ブランドをプロモートする姿勢は、パリスの長年の友人であるキム・カーダシアンにも通じますが、昨今のヒット商品になっているのは クック・ウェアのシリーズ。アマゾンでも高評価を獲得する人気商品で、特に洗練されたデザインのピンクの鍋のシリーズが大好評。 さらには、かつて愛犬のチワワ、ティンカーベルといつも一緒だったイメージを生かして、ドッグ・アパレルも手掛けていて、 ピンク色、フリルをあしらったケープなど、他に無いスタイルを見せています。
グッズ以外にもパリスは本を2冊出版。SNSはインスタグラムだけでフォロワー数は2663万人。 TVやCM出演もこなし、ありとあらゆるカテゴリーで収入を上げるパリスの総資産は2021年の段階で推定3億ドル。 キム・カーダシアンのようなビリオネアには届かないとは言え、パリスはその大半を世界のエンターテイメント市場の半分を握るアメリカ以外で稼いできたことを思えば、 これは大変なセクセスぶり。
そしてニュー・アルバム発売をきっかけにパリスが狙っているのは、新しいイメージでのアメリカ市場の再攻略で、 彼女のビジネス・エンパイアがここからさらに拡大することが見こまれています。


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