まずパッケージで惹きつけてから 商品力をアピール!?
ヒット商品の最新サクセス・フォーミュラ
Published on 11/21/2024
近年、マーケティングの世界で話題を集めているのが、通常とは異なる、ある意味で常識破り、そしてある意味で
プロダクトの勘違いを招くようなパッケージで、製品の差別化を図り、売り上げをアップさせるタクティック。
世の中のプロダクトの殆どは、商品名が書いていなくても、ブランドが認識できなくても、
パッケージを見れば、何の商品かが認識できるものですが、
近年登場してきているのは、そんなパッケージの一般概念を覆すプロダクト。
新興企業ほどそうしたパッケージ革新にはオープンマインドで、
一風変わったパッケージでパブリシティを獲得し、陳列棚で目立つことは、商品力をアピールし、
消費者が初めて商品を購入するきっかけをもたらすもの。
広告費がアップするご時世、パッケージで目立ち、パブリシティを獲得するのは重要なマーケティング手法。
以下ではそんな奇をてらったパッケージングで、話題を集め売り上げを伸ばしたヒット商品4つをご紹介しています。
アイスクリームと見紛うオーガニック・タンポン!?
アイスクリームの容器にタンポンを詰めるというユニークなパッケージで、パブリシティを獲得し、同時に売り上げを大きく伸ばしたのが オーガニックの素材を用いたタンポンやナプキンを手掛けるフロー。
免疫力が弱っている生理中にはケミカルを用いたタンポンのトキシックの影響を受け易いのは容易に想像がつくこと。
しかし生理用品は大手がシェアの大半を占め、参入が難しい分野であるため、安全性のメッセージを届けるためにもフローが採用したのが奇をてらったパッケージ。
注目を集めた反面、本当にアイスクリーム売り場に陳列されてしまったこともあるとはいえ、
パッケージは大成功になっています。
オリーブ・オイル in スクイーズ・ボトル
エクストラ・ヴァージン・オリーブ・オイルと言えば、品質を守り、高級感をアピールするために色付のガラス・ボトルで販売するのが当たり前。
しかし、その常識を破ってプラスティックのスクイーズ型ボトルで販売を始めたのが、写真上のグラッツァ。
これは一流シェフの多くがオリーブ・オイルを同じようなプラスティック・ボトルに詰め替えてキッチンで使用していることから得たアイデアで、
プラスティックを遮光にすることで品質をプロテクトし、細い注ぎ口で 掛ける量や場所をコントロールし易くしたのがこのパッケージ。
リフィルのオイルもソーダ缶のようなパッケージで差別化を図っていて、共に目立つだけでなく、軽量で輸送費が省けるのも大きな魅力。
昨今では同じスタイルのボトルを競合メーカーも採用しており、新しいオリーブ・オイル・ボトルのトレンドセッターになっています。
缶ビールのルックスで大人気のソフトドリンク
2024年3月に企業評価額が14億ドルに達したのが、ソフトドリンク・メーカーのリキッド・デス。
”死の液体”という恐ろしいネーミング同様に、バイカーが好むブランドのビール缶に見えるのがそのパッケージ。
しかし提供しているのは、アイスティーやチェリー、マンゴー、ライムといったフルーツ・フレーバーのソーダで、子供でも飲めるソフトドリンク。
すなわちマッチョに見えるだけの無害なドリンクというのがウリのパッケージで、男性だけでなく女性にも人気。
持ち歩き用のコンテナも同じデザインで販売しており、水に混ぜる水分補給パウダーは”Death Dust/死の埃”というネーミングで販売されています。
ホイップ・クリーム・サンスクリーン
TikTokで大ブレークしたのが、ホイップクリームの容器に入ったサンスクリーン、”クラシック・ホイップ”
ホイップクリーム同様に、使用前にはボトルをシェイクし、ボトルを逆さまにして絞り出すクリーム状のサンスクリーンはSPF30。
シェイビング・クリームのようなテクスチャーで、使い心地が軽く、肌にベタツキを残さず、80分間はウォーターレジスタント。
肌を保湿しながら、しっかり日焼けを防いでくれるとあって、あっという間に人気商品の仲間入りをしていますが、
効果自体は多くのサンスクリーンが歌っているものと同様。
やはりパッケージとプレゼンテーションのユニークさがあるからこそ、消費者が購入し商品の良さを実感しているようで、
このプロダクトもホイップクリームセクションに並んでしまうトラブルが報告されています。
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