クロナッツから最新のオニワッサンまで、
クロワッサン・ハイブリッド トップ10
Published on 7/27/2024
クロワッサンのハイブリッドが次々と生み出されるようになったのは、2013年にドミニク・アンセルがクロワッサンとドーナツのハイブリッド、
”クロナッツ”をメガヒット・アイテムにして以来のこと。
クロワッサンのドウは、外がサクサク、内側がシットリして、万人にアピールするだけでなく、様々なアレンジが可能とあって、
ハイブリッドが生まれやすい素材ではありますが、同時にクロワッサンほどハイブリッドが生まれる度にパブリシティを獲得し、
売り上げが伸びるものは他に無いとさえ言われます。
NYはクロナッツを始めとする ハイブリッド・クロワッサンの多くを生み出してきた街で、今では他の街で生まれたハイブリッドを後発で手掛けるケースも増えてきましたが、
ここではそんなハイブリッド・クロワッサンの最新バージョンから、定番になったロングセラーまで、
トップ10を、順不同でご紹介しています。
Cronuts / クロナッツ
2013年5月13日にソーホーのドミニク・アンセル・ベーカリーが販売をスタートしたのがクロナッツ。
NYで有名なブロガーが画期的な最新ペストリーとしてソーシャル・メディアを通じて期待を煽ったこともあり、初日から大行列が出来て完売。
以来ヒュー・ジャックマンを始めとする 近隣に住むセレブリティでさえ行列しなければ入手できないペストリーとして大人気を博し、毎月変わるフレーバーを制覇するマニアも現れた大ヒット・ペストリー。
ドミニク・アンセルはクロナッツで特許を取得し、クロワッサン・ハイブリッド・ブームの仕掛け人として世界的にその名が知れ渡り、その後もアイデアを駆使したペストリーで知られる存在に。
クロナッツはソーシャル・メディア生み出した最初のメガ・フード・トレンドになっており、それまで美味しそうな料理をスナップしてポストするだけだった傾向から、
流行りのフードをゲットしては、ブランド物のように見せびらかすブームがスタートしています。
Pretzel Croissant / プレッツェル・クロワッサン
プレッツェル・クロワッサンは日本にも進出しているシティ・ベーカリーが1990年代に発売。シティ・ベーカリーは元スポーツ・ライターだったオーナーが趣味で焼いていたペストリーを販売し始めたというユニークなバックストーリーがあります。
しかし1990年代は、ハイブリッドという解釈が存在しなかったこともあり、これがハイブリッド・クロワッサンのスターティング・ポイントであるという解釈は、ドミニク・アンセルがクロナッツを販売してから生まれて来ています。
一度は味わうべき傑作ハイブリッド・クロワッサンの代表格で、コピーも多数登場しています。
Croffin / クロフィン
クロフィンはクロワッサン+マフィンの造語で、2018年にローワー・イーストサイドのSupermoon Bakehouse/スーパームーン・べークハウスが手掛けたのが一番最初。
以降様々なベーカリーがコピーをしたり、アレンジ・ヴァージョンを手掛け、今ではハイブリッドの定番として定着。中にクリームをスタッフィングするのが一般的ですが、トッピングに凝って、中に何も詰めないタイプも多いようです。
Croffle / クロッフル
クロッフルはクロワッサンをワッフル・メーカーで挟んで焼いたペストリー。NYではクロッフル専門カフェ、クロッフル・ハウスNYがクイーンズのフラッシングで人気を博していて、
フレッシュ・クリームとフルーツのトッピングのバラエティが楽しめるようになっています。
Crookie / クロッキー
クッキー・クロワッサンであるクロッキーは、クロワッサンにクッキー・ドウをトッピングしたり、挟んだりして焼いたもの。
ハイブリッドの中でもかなり高カロリーで、食感のバラエティで人気のアイテム。発祥はパリで、パリでブレークしてからNYにやって来たトレンド。
特に有名なのはJanie’s Life-Changing Baked Goods/ジェイニーズ・ライフ・チェンジング・べーカリー・グッズ(写真上左)のもの。
Croissant Roll / クロワッサン・ロール
クロワッサン・ロールはロールケーキとのハイブリッドという声もありますが、この車輪型クロワッサンが誕生したのをきっかけにキューブ状、筒状の型に入れて
焼く変形クロワッサンのブームが起こっています。NYではボンボローニで知られるイタリアン・ペストリのアンジェリーナ、NoLItaのラファイエット・ベーカリー(写真上右側)が特に有名で、
ラファイエット・ベーカリーでは”シュプリーム”というネーミングで呼ばれています。
Crogel / クログル
クログルはクロワッサンとベーグルのハイブリッド。これをほぼ同時期に手掛け始めたのが、コネチカットの大手食材店ステュー・レナードのベーカリー部門と、
プレッツェル・クロワッサンを手掛けたNYのシティ・ベーカリー。
特にステュー・レナードはデビューから3日ほどで1000個以上を売り上げる大ヒット商品になっています。
CroTacos / クロタコス
イリノイ州シカゴでメキシコ系移民ファミリーがオープンした Pam Artesama / パム・アルテサナ ベーカリーが、試行錯誤の末にクリエイトして以来、各地でコピーが出回ったハイブリッド・クロワッサン。
パム・アルテサナ ベーカリーはクロワッサンのハイブリッドをウリにするベーカリーで、メキシコ系バックグラウンドを生かして、チュロス・クロワッサンもクリエイトしています。
NYでは見かけませんが、タコスというメキシカン・ハイブリッドとあってアリゾナ州やカリフォルニア州では手掛けているベーカリーが複数あるようです。
Croissants Pizza / クロワッサン・ピザ
クロワッサン・ピザ、もしくはピザ・クロワッサンというとチーズやパストラミをクロワッサンのドウで包んで焼いて、スタッフィングのようにしたペストリーが一般的でしたが、
近年登場したのが、ピザのドウの代わりにクロワッサンのドウを使って、サクサクでフレイキーに仕上げるもの。
イタリア系移民が多く、ピザにこだわるNYでは 好まれるよりも、邪道と見なされるハイブリッド。
冷凍ピザのトップ・ブランド、ディジョルノがそのアイデアに飛びついて冷凍バージョンを発売して、ヒット商品になっています。
Onioissant / オニワッサン
おにぎりクロワッサン、”オニワッサン”を最初にクリエイトしたのはシンガポールのベーカリー。それがTikTokでヴァイラルになった途端に、世界各国でクリエイトされましたが、
NYではクイーンズのコリアン・ベーカリー、Cafe W & Bakeryが手掛けていて、お値段は1つ6.5ドル。
外側はサクサクのバター風味で、 中身はベーコン・チャイブ&クリームチーズ、明太子マヨネーズ等、和風と洋風のバリエーションがあります。
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