TikTok上でヴァイラルになった
12のスリープハックで快眠は得られるか?
Published on 6/24/2022
ギャロップ・ポールとマットレス・メーカーのキャスパーが2022年に行った共同アンケート調査によれば、アメリカの成人の8400万人が抱えているのが
不眠症や睡眠の質の問題。
現代人の多くは、問題を抱えるとソーシャル・メディアにその解決策を頼る傾向が顕著ですが、
睡眠の問題も然り。
特に今最も若い世代に影響力を持つソーシャル・メディア・プラットフォーム、TikTokでは
これまで快眠を得るためのSleephackが幾つもヴァイラルになって来ています。
ここにフィーチャーしたのは そんなTikTokでヴァイラルになり、他のソーシャル・メディアやヘルス関連のウェブサイトでも話題と注目を集めた
Sleephack12選。
眠る前に摂取するものから、寝室の環境、アクティビティなど様々で、
それぞれの手法と、専門家が分析するその効果の有無をご紹介します。
Stimulate the vagus nerve / 迷走神経を刺激する
迷走神経とは脳の延髄から出ている感覚神経・運動神経の1つ。 大部分が副交感神経からなる脳神経であるものの、
胸部、腹部、内臓にも分布する神経。
ここを冷やすことで入眠、快眠が得られるというのがこのスリープハック。
冷やす際には冷凍のグリーンピースの袋を当てるのが便利で、それによってリラックスし、
自然な睡魔が襲ってくるとのこと。ですが冷た過ぎると一時的に目が覚めてしまうことがあるとのこと。
★ その効果は?★
睡眠と概日リズムを研究する専門医によれば、
概日リズムは光と温度のシフトを察知してメラトニン生成を促す視床下部によってコントロールされており、
迷走神経は入眠や、眠り続けるプロセスには直接関与していないとのこと。
しかしリラックス効果は得られるようです。
Lower the bedroom temperature / 寝室の温度を下げる
室温は入眠と眠りの継続に大きな影響を与えますが、理想的な室温と言われるのは個人差や湿度との関係はあるものの16〜20度。
基本的に室温は低く、パジャマは薄く、通気性の良いもの、掛布で入眠に適した温度調節をするのが適切と言われ、
掛布は適度な重さがあるものが理想的と言われます。
★ その効果は?★
涼しい寝室が快眠に理想的な環境であることは、TikTokでヴァイラルになる以前から生化学的に立証されてきたもの。
しかしこの基本的情報を知らない人、忘れている人が多いだけに、改めてTikTokで学んだ人々が多かったようです。
The 4-7-8 technique / 4-7-8 テクニック
4-7-8 テクニックとは呼吸法のこと。睡眠時に座った状態、もしくは横になって楽な姿勢をとり、
鼻から4秒息を吸い、次に息を止めて7秒数え、その後8秒かけて口から息を少しずつ吐き出すというもの。
これを3〜4回繰り返すうちに自然な睡魔に襲われるというのがこのスリープハック。
★ その効果は?★
4-7-8 テクニックは優れたリラクセーション・ストラテジーであり、精神の穏やかさをプロモートするもの。
副交感神経を刺激し、呼吸をスローダウンさせ、血圧や心拍数を低下させるのにも役立つことから、
入眠を助ける効果が望めます。
Drink lettuce water / レタス・ウォーターを飲む
レタス・ウォーター、もしくはレタス・ティーを寝る前にカップ1杯飲むことにより、入眠が早まり、快眠が得られるというもの。
TikTok上で100万人以上がLikeをしたのがこのスリープハック。
作り方はコーヒー・カップにレタスの葉っぱを3枚ほど入れて、お湯を注ぐだけ。
★ その効果は?★
レタスにはごく微量の睡眠誘発物質が含まれているとのこと。しかしその恩恵を受けるにはかなり大量のレタス・ウォーターを
飲む必要があることから、専門家はこのスリープハックがヴァイラルになったのは
プラシーボ―効果によるところが大きいと分析しています。
Snack on a banana / バナナを食べる
バナナは、メラトニン前駆体であるトリプトファンやマグネシウムなどの睡眠促進栄養素の優れたフルーツ。
それを就寝前に食べることにより、穏やかな入眠と、快眠が得られるというのがこのスリープハック。
★ その効果は?★
バナナには快眠に有効なマグネシウムやトリプトファンに加えて、トリプトファンをメラトニンに変換するビタミンB6が含まれ、
睡眠にプラスの影響を与える繊維も含まれているとのこと。
しかし就寝前にバナナを食べるのでは これらの栄養素の効力を得るには遅すぎるようで、就寝時間の4〜6時間前に食べることが奨励されています。
Rub the Anmian point / アンミアン・ポイントをマッサージする
アンミアンとは耳の後ろにあるポイントで、ここを指で押さえて100〜200回、くるくる回すようにマッサージすることによって
眠りにつけるというのがこのヴァイラル・スリープハック。
★ その効果は?★
生化学と睡眠の専門家によれば、このスリープハックの効果を立証する医学的根拠は全く無いようで、
100〜200回マッサージする間に、ヒツジを100匹数えて眠りにつくような効果は望めるかもしれないとのことです。
Mouth-taping / マウス・テーピング
特別な多孔質テープで口をテーピングすると 鼻からの呼吸を促すことから、いびきを減らし、より質の高い睡眠が得られるとしています。
★ その効果は?★
口を開けて眠ると 顎と舌がさらに後退し、気道が塞がれ、呼吸が困難になるのは周知の事実。
そのため医学的に開発されたテープで口をテーピングすると、
いびきや閉塞性睡眠時無呼吸の症状が改善する可能性があるとのこと。
しかし 鼻が詰まっている時には トライしないようにと言われています。
Limit the light in the bedroom / 寝室を限りなく暗くする
TikTokerでもあるジェス・アンドラーデ博士によると、寝室からランプ、LED電球、スマートフォンやラップトップ等 できるだけ多くの光を排除すると、
質の高い眠りの継続が可能になるとのこと。
★ その効果は?★
光は脳にとってデイタイムのシグナル、夜の光は体内時計を混乱させる要因の1つであり、メラトニンの分泌を妨げる要因。
特に電子機器のブルーライトは、精神活性化と注意散漫を招き、入眠を難しくすることは医学的にも立証された事実。
暗過ぎる部屋で眠れないという人は、光の周波数が睡眠を保護するは赤-オレンジ-黄色のスペクトルの薄暗い常夜灯の使用が奨励されます。
Ppillow between your partner / 一緒に寝ている人との間に枕を置く
アメリカでは不眠症や睡眠障害が問題視されるようになってから、カップルも別の寝室、別のベッドで眠るケースが増えていますが、
同じベッドで眠るパートナーが居る場合、相手の身体の動きやいびき等が入眠&快眠を妨げる要因になるのは周知の事実。
その最善の解決策として提案されているスリープハックがパートナーとの間に
枕でバリアを築くこと。
★ その効果は?★
体重差があるカップルの場合、枕を置いてもマットレスのキシミを防ぐことはできないのに加えて、枕を置くことによってテリトリー意識が生まれるので、
枕を置く前には気にならなかった相手の”侵略行為”が気になり始めると、カップルの仲が悪くなるケースがあるとのこと。
更に枕を置くことでベッドが狭く感じられることもあるようです。しかし寝相が悪いパートナーから身を守る手段にはなってくれるはずとのことです。
Wear blue light blocking glasses / ブルーライト・ブロック眼鏡をかける
「快眠を得るには、寝る前1時間は電子機器を使わない」と言われますが、それが出来る人はそうそう居ないことから、
ブルーライト・ブロックの眼鏡をつけて電子機器を使えば、ソーシャル・メディア等によるストレスや精神的刺激を防ぐことは出来ないものの、
ブルーライトの悪影響は防げるというのがこのスリープハック。
★ その効果は?★
青色光遮断眼鏡を使用すると、ブルーライトの悪影響は防ぐことが出来ますが、ブルーライトでもなくても光源からの刺激には覚醒を高める効果があるとのこと。
専門家は、夜間の電子機器の使用に青色光遮断眼鏡を使用し、やはり就寝1時間前にはデジタル・ディバイスの使用をストップすることが
快眠のために奨励されています。
Journaling / ジャーナリング
入眠を妨げる要因の1つが心に引っかかっているものが邪魔をすること。それを一度ジャーナルに書き留めるだけで、
覚えておかなければというプレッシャーや、気になっている事のストレスが緩和されて、精神が穏やかさを取り戻すというスリープハック。
スマートフォンのメモ帳にタイプするのではなく、ノートに書き留めることが奨励されています。
★ その効果は?★
心配事、気になることや考えていることをジャーナルに書き留めることは、堂々巡りの思考をストップさせ、
一時的にもその問題から精神を解き放つ効果、モヤモヤした思考をほぐす効果があり、
それが結果的に精神を穏やかにリラックスさせ、入眠効果に繋がることが確認されています。
Massage your wrists / 手首のマッサージ
つい最近TikTokでヴァイラルになったスリープハック。手首をマッサージすることで2分以内に眠りにつくことが出来るというのがこのスリープハックで、
ストレス・リリースにも役立つとのこと。
★ その効果は?★
特に手首をマッサージすることが快眠に繋がることは医学的には立証できないものの、マッサージそのものは
副交感神経系の反応を誘発するとのこと。
手首のマッサージは睡眠のポジションで簡単に出来ることから、続けているうちに寝入ってしまう人が多いのは不思議ではないとのこと。
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