
米国中間選挙戦終盤のトランプ氏の異様なスピーチによってSNSでヴァイラルになったのが「ゲイ・ディメンシャ(ゲイ認知症)」。
オハイオやノース・キャロライナで行った合計3回のスピーチとプレス・インタビュー、SNS投稿されたビデオでトランプ氏が何度も語り続けたのがオハイオ州上院議員ジョン・ハステッドの
「Great Ass(素晴らしいケツ)」。
今回の選挙戦ではトランプ氏が「米国大統領で認知テストをクリアしたのは自分だけだ。何度もクリアしている」と、自分が認知力テストが必要な歴代唯一の大統領で、
それを頻繁に行う必要を医師が感じていることを自慢話として語ってしまうなど、度々認知機能の衰えを感じさせる局面があったことから、
SNS上ではトランプ氏が自分が何を言っても支持者を失わないという自信と認知力の低下によって、トランプ氏がそれまで隠してきた自らのセクシュアリティを垣間見せたという意見が浮上。
キリスト教保守派を支持基盤にした共和党政治家にありがちなクローゼット・ゲイとは異なる、男尊女卑思考が強いブロマンス型ゲイであることを
確信する声が高まったのだった。
現在米国政府機関では、LGBTQ+をオープンにしている公職者は1303人居り、そのうち48%、約628名がゲイ男性。残りはレズビアン、バイセクシュアル、トランスジェンダー。このうち連邦議会には下院に12人、上院に1人のLGBTQ+議員が在籍し、LGBTQ+公職者のうちの75%がLGBTQ+フレンドリーな民主党、逆にLGBTQ+を敵視する共和党は僅か3%。この数値からも分かるように、
キリスト教右派保守層を支持基盤にする共和党政治家にとってゲイであることは命取り。
生涯クローゼット・ゲイを貫くケースが多いものの、さすがに隠し続けるのは難しいとあってワシントンDC界隈では誰がクローゼット・ゲイであるかは公然の秘密。
そのうちの1人であったのが今年7月に死去したリンジー・グラハム元上院議員で、もうすぐ公開される彼のドキュメンタリーで3人の男性エスコートが
赤裸々に語っているのが金銭を支払われて彼と定期的に関係していた事実。そのグラハムは徹底的にLGBTQ+の権利を擁護する法案に反対し続けた議員で、
長年彼を選出してきたサウス・キャロライナ州は有権者の多くがキリスト教右派で、共和党の地盤が揺らいだことが無いスーパー・コンサバティブな州。
彼がトランプ氏を熱烈に支持し続けた理由も、その弱味を握られていたためであるのはワシントンでは公然の秘密であり、
同時にグラハムは「自分の政治生命が終わる日までイスラエルのために尽くす」と宣言した親イスラエル政治家。
エプスタイン疑惑で弱味を握られた権力者絡みで登場するキーワードは驚くほど常にトランプ、イスラエルなのだった。
現在のトランプ政権及び共和党に巨額の資金を提供する大企業のCEOの中には、オープンAIのサム・アルトマン、今年8月でアップルCEOの任期を終えたティム・クック、
そして第一期トランプ政権の立役者で現政権でも黒幕と言われるパランティア創設者のピーター・ティール等のゲイの名前が見られるけれど、2016年にトランプ氏が大統領に当選した際、
共和党内で実力者になれると信じていたのがピーター・ティール。しかし選挙戦中に彼がゲイであることが報じられ、腹を立てた彼は記事を書いたメディアを訴えているけれど、以来
彼は共和党内で冷遇され、2020年の大統領選で彼がトランプ再選を支援しなかったのは当時の共和党の体制に腹を立てていたため。
しかし時は流れ2024年の選挙では、共和党が資金源である富豪のゲイたちを味方につけながら引き続きLGBTQ+を攻撃するためのターゲットにしたのがトランスジェンダー。
イーロン・マスクの息子ザビエルが2022年に性転換を行ってヴィヴィアン・ウィルソンとなり、父親を公に批判したことでマスクがトランスジェンダーを目の敵にしていたことも
渡りに船で、ゲイ男性には理解を示しながら、ドラッグ・クイーンの迫害、女性スポーツに参加するトランスジェンダーを猛攻撃しながらも、ノンバイナリー等それ以外の
LGBTQ+に対する知識がスッポリ抜けているのが共和党。
その支持層に極めて多いのが、望まずして女性と関係が持てないインセル男性や、バロン・トランプがメンターとして仰ぐセックス・トラフィッカー兼インフルエンサー、
アンドリュー&トリスタン・テイトらが形成したミソジニストのコミュニティ。MAGA及び、キリスト教保守右派は21世紀にして男尊女卑&家父長制度を謳い、
夫のみが参政権を持つ「世帯投票制」を打ち出しており、前述のピーター・ティールは過去何年にも渡って、アメリカの歴史が歪んだのは「女が投票し始めてから」と語り、
女性から投票権を取り上げることを目標の1つに掲げ来たの存在。
共和党指示基盤の男性はストレート、ゲイを問わず、往々にして女性蔑視、男尊女卑、女性嫌いという共通点があり、
移民を嫌う割には保守派男性がアジアや中東の移民女性を妻にする傾向が顕著なのは妻に対して圧倒的な優位に立てるため。
しかしここで忘れてはならないのはキリスト教保守右派の環境で育った女性達も、男尊女卑を社会的秩序として受け入れる傾向が強いことで、
こうした女性達は女性の学問の必要性や社会進出を否定する傾向が極めて顕著。
男尊女卑思考が強い男性にとって、女性は性欲のはけ口であり、女性を弄べることこそが男性の性的魅力。
「女は信用できない」、「女は利用してこそ価値がある」と豪語しながらも、ルックスが良く若い女性をはべらせたがるのは
男仲間からの羨望や注目を欲しているため。自分が男ととして惚れ込むような男性達に囲まれながら女性に関する武勇伝を語る優越感こそが
ストレート・ゲイと呼ばれる男性の自尊心と快楽を同時に満たすと言われ、そういう男性ほど
マンツーマンで近い関係にはならなくても、特定の男友達に囲まれた悪ふざけであればゲイ・セックスの1度や2度を経験していると言われ、
特に学生時代に運動部に所属し、ロッカールームで過ごした時間があれば全く珍しくないこと。
トランプ氏は男友達に囲まれなんがら女性を見せびらかすことを好むのは学生時代、不動産業者時代から有名であるものの、
実は女性好きの仮面を被った女性嫌い。そしてネット上でゲイ説が出回っている決定的な理由は、エプスタイン捜査ファイルから
「エプスタインの弟がトランプ氏がある男性にブロー・ジョブ(口内性交)をしている写真を所持している」という情報が出て来たためで、
トランプ氏のようなキャラクターが気を許した男友達に囲まれて遊び感覚のゲイ・セックスに興じることは、少なくともアメリカの都市部の思考では想像が難しい事ではないのだった。
リンジー・グラハムが生前に雇っていたエスコートに目を向けると、女性を派遣するエスコート・サービスのクライアントはほぼ100%が男性。
しかし男性エスコートのクライアントは、女性より男性の方が4対6の割合で多いと言われ、1980年公開のリチャード・ギア主演映画「アメリカン・ジゴロ」の
台詞でもジゴロの相手にゲイ男性が少なくない様子が描かれていたのだった。NYでは少し前に、IT富豪の未亡人が男性エスコートに大金を貢がされたと訴え、
エスコート側が無罪判決を勝ち取ったけれど、彼が所属する男性エスコート・クラブは P・ディディこと現在服役中のショーン・ディディ・コムズが主宰した
セックス・パーティー「フリーク・オフ」に頻繁に男性を派遣し、芸能音楽業界のゲイ・エグゼクティブの相手をしていたとのこと。
では男性エスコ―トはゲイかと言えば、むしろストレートが多く、それはゲイ・ポルノの俳優にしても然り。
私のゲイの男友達がもう何年も前にクルーズ・バケーションに出掛け、そこで見覚えがある男性と出くわし、誰かと思って考えていたところ彼が観たゲイ・ポルノの俳優。
しかしその男性は女性同伴で旅行をしており、思い切って尋ねてみたところ、彼からゲイ・ポルノの男優は殆どがストレートであるなどの業界の内情を教えてもらったとのこと。
要するにゲイのポルノ俳優もエスコートも商業目的の”にわかゲイ”が務めているケースが多く、逆に自分がゲイでないことで、お金のための仕事と割り切って自分自身の
アイデンティティと切り離しているのは興味深い点なのだった。
ところでトランプ氏がヴァイラルにした「ゲイ・ディメンシャ」は、本来はLGBTQ+の成人がうつ病、社会的孤立、慢性的な健康格差(心血管疾患や糖尿病等)などにより認知症のリスク要因を抱える傾向にあり、
時に認知症のせいでカミングアウト前の人格に戻ってしまうなど、ゲイ特有の認知症を指す言葉。それが認知機能低下によるガードの緩みで、隠してきたゲイの側面を露呈することとして解釈されるようになってしまったけれど、トランプ氏が若くルックスが良く精悍な男性を好む様子はこれまでにも公の場で堂々と見せてきた態度。
政治家向けのハニー・トラップにゲイ男性を差し向けるケースは非常に多く、アメリカの政界で有名な日本の政治家を捉えたケースもゲイ・トラップ。ジェフリー・エプスタインの政財界相手の
セックス・トラフィッキングも被害者として少女ばかりにフォーカスが当たるものの、実際には少年被害者も数多いことは捜査ファイルでも立証されているのだった。
そのエプスタインについて不思議がられているのが、何故彼が自分の身に危険が迫った時に備えて”Kill Switch/キル・スウィッチ”、すなわち「自分が死んだらこれを公開するように」という
身を守るためのスウィッチを用意しなかったか?ということ。その理由はエプスタインが2008年にフロリダ州で訴追された際、当初セックス・トラフィッキングという重い罪を問われていたものの、
司法取引によって大きく減刑されて売春の元締め、すなわち少女達は無理やりではなく自分の意志で売春を行っており、エプスタインはその仲介役という遥かに軽い罪に減刑され、
13カ月の実刑判決は最も警備が緩い刑務所で、毎日仕事のための半日以上の外出が許される条件。
その経験からエプスタインは逮捕されても罪を逃れられると高を括っており、特に2017年にエプスタインが”My Boy”と呼ぶトランプ氏が大統領に就任し、
2008年に彼の減刑の司法取引に応じたフロリダ州司法長官、アレクサンダー・アコスタが閣僚入りする政権下であれば自分は完全に守られると過信していたとのこと。
前述のトランプ氏のブロー・ジョブ写真は、現在もエプスタインの弟が自分の身を守るための切り札として死守していることが伝えられるのだった。
Yoko Akiyama
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執筆者プロフィール 秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。 |


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