今回は2023年最後のこのコーナーなので、昨年のこのコーナーでご提案した "1年の終わりに 自分に尋ねるべき10の質問"について
昨年実践して下さった方へのリマインダーを兼ねて書かせて頂きます。
私は中学生の頃から日記をつけていて その習慣はNYに来てからもずっと続けて来たもの。
3年前からは朝に日記を書くようにしていて、その理由は夜だと 睡眠を優先させる結果、書かない日が増えてしまうため。
そこで朝、その日の予定と前日の出来事を書くようにしたところ、1日の目的意識が高まって、前日の出来事も
一晩寝た後の方が余計な感情を交えずに手短に簡潔に書くことが出来、しかも毎日、エフォートレスに日記を書けるようになりました。
日記というものは、過去の自分を振り返るのに役立つだけでなく、起こった出来事や文章にすることで気持の整理にも役立ちますが、
5年、10年といった長いスパンで人生の流れを振り返ろうとする場合にはあまり役立たないフォーマットです。
そこで私が過去4年間続け、今年で5年目になるのが、年末に10の質問に答えて1年を振り返るというもの。
後で比較がし易いように毎年同じ10の質問に答えるのはマストで、
これを毎年続けて その比較と考察をすることで、自分の成長や変化、人生の大きな流れを悟るのがそのコンセプトです。
たとえ毎年続ける自信が無い人でも、年末に1年を振り返る時間を持つこと自体が非常に意義あること。
それを未来の自分に何等かのメリットやモチベーション、新しいアイデアをもたらす記録として残せるようにデザインしたのがこの10の質問です。
10の質問を答える際に、注意すべきなのが以下の5点。
以下が10の質問とそのガイダンスです。
偏った視点に捉われずに自由に 柔軟な思考で回答することによって、1年を締めくくり、来年に向かう意識が高まります。
2022年に生涯で初めてやってみたことは?
初めて行った、食べた、観た、話した、作ったという行動、2022年から習慣や日課にしたこと、自分が極力心掛けるようにしたことなど、
大きな事から 些細な事までの中で、「これを自分が初めてやってみたのが2022年だった」と覚えておきたいこと。
中にはこの1年間に辛い思いをして「早く忘れたい」、「思い返すのもまっぴら」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、
私自身はNYに来てからというもの、辛い事に見舞われた時ほど心掛けたのが 「どんなに苦しくてもその経験と思いを日記に残しておく」ということ。
そのお陰で、辛い事が起こる度に過去の日記を読み返して「これを乗り越えたのだから、今の問題は絶対に乗り切れる!」という自信と勇気を過去の自分から与えて貰うことが出来ました。
「人生の失敗や辛い出来事から学ぶことによって、それが”経験”に替わる」とこのコーナーで偉そうに書いてきた私にも、
決してポジティブに割り切ることが出来ない苦い経験や、裏切られた悔しい思いがあります。
ですが その時々の日記から「自分には不屈の精神がある」と教えられてきた今では、 「あの時の辛さや悔しさは、こうやって使っていくために私の人生にもたらされたのかもしれない」とさえ思えるようになりました。
上記の10の質問にも、過去4年に渡って 辛かったことや反省したこと等を包み隠さず 書き貯めてきましたが、それを読み返して 改めて感じるのは
「様々な経験や思いは、時間が経過してから 自分にとって必要な学びとしての意味を成してくる」ということです。
そして毎年のように「何かしなければ、何も起こらない」、「何かやっていれば、何かが起こる」という気持ちが沸いて来て、
失敗したり、損をすることがあっても、とにかく行動して、それを諦めずに続ける自分を好きでいられることをとても幸せに思っています。
人間は時に成果や達成を求めるあまり、何かに取り組んでいる時が 実は一番楽しいことに気付かないケースが多いのですが、
私は毎年の自分の回答を読むうちに、物事に取り組んで、行動すること、行動出来ることこそが 人生最大の幸福だと悟るようになりました。
ですから1年が楽しいものでも、辛いものでも、自分の記録を何等かの形で残しておくことはとても大切なことだと思いますし、
自分こそが自分にとっての「最高の教材」であると信じています。
CUBE New Yorkが1月3日まで新年のお休みを頂戴する関係で、2024年最初のこのコーナーは1月9日となります。
素敵なクリスマス&素晴らしい2024年をお迎えください。
Yoko Akiyama
執筆者プロフィール 秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。 |
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